女子が本格的に弓道へ取り組むアニメなら、競技・団体戦・体配まで描く『ツルネ』が最もおすすめしやすい作品です。
一方、『TARI TARI』のように青春物語の中で女子弓道部員が登場する作品もあり、「何を見たいか」で選ぶ作品は変わります。
女子が活躍する弓道アニメは?おすすめを3種類に分けて紹介
「弓道 アニメ 女子」と検索している方の中には、本格的な試合を見たい方もいれば、弓道着で弓を引く女性キャラクターを見たい方もいるでしょう。
結論から整理すると、競技としての弓道なら『ツルネ』、青春の中にある女子弓道部なら『TARI TARI』、キャラクター設定や弓を扱う女性まで広げれば候補はさらに増える、という分け方が分かりやすいです。
見たい内容 代表的な作品・キャラクター 弓道の位置づけ
本格的な競技・団体戦 『ツルネ』妹尾梨可・花沢ゆうな・白菊乃愛 稽古、体配、団体戦が物語に関わる
青春の中の女子弓道部 『TARI TARI』沖田紗羽 弓道部所属が人物の日常や青春の一部
部活動・人物設定まで含める その他の学園・ゲーム原作作品など 弓道描写の量には作品ごとの差が大きい
「弓を使う女子」まで広げる ファンタジー作品など 日本の競技弓道とは分けて考える必要がある
ここで大切なのは、「弓を持つ女性キャラクター」と「弓道をする女性選手」は同じではないという点です。
私自身、弓道の稽古を続けてきて、この違いは作品を見るうえでも意外に大きいと感じています。
弓道には的へ矢を放つ場面だけでなく、射場への入り方、射位までの動き、前後の射手との間、仲間とそろえる呼吸があります。
そのため、本格的な女子弓道をアニメで見たい場合、「弓を射る場面があるか」だけでなく、一連の競技としてどこまで描かれているかを見ると作品を選びやすくなります。
この基準で見ると、特に注目したいのが2023年1月4日から順次放送されたTVアニメ第2期『ツルネ -つながりの一射-』です。公式サイトでも全13話の作品として案内されています。
主人公の鳴宮湊たち男子部員だけでなく、風舞高校の女子部員にも「自分たちの団体戦」が用意されているからです。
『ツルネ』の女子3人は誰?妹尾梨可・花沢ゆうな・白菊乃愛
『ツルネ』で女子弓道部員として注目したいのは、風舞高校の妹尾梨可、花沢ゆうな、白菊乃愛の3人です。
公式サイトでは、妹尾梨可を大地葉さん、花沢ゆうなを島袋美由利さん、白菊乃愛を七瀬彩夏さんが演じています。
男子部員の鳴宮湊、竹早静弥、山之内遼平、如月七緒、小野木海斗に比べると、第1期では物語の中心に立つ場面は多くありません。
しかし第2期では、女子3人が単なる応援役ではなく、風舞高校の一人の選手として団体戦に挑む姿がはっきり描かれます。
3人にはそれぞれ異なる立ち位置があります。
妹尾梨可は県大会個人戦にも出場する実力者
妹尾梨可について公式サイトでは、風舞高校で唯一、個人戦で県大会に出場した実力者と紹介されています。
静かな雰囲気を持つ人物ですが、女子チームを競技面から見ると重要な存在です。
女子3人を単に「仲の良い女子部員」として見るよりも、競技経験の違う3人が一つの団体を作っていると考えると、第2期第6話の見え方も変わってきます。
花沢ゆうなは女子チームをつなぐ存在
花沢ゆうなは、公式の人物紹介で明るく社交的な性格とされ、男子と女子の橋渡しをしながら、妹尾と白菊の思いをくみ取って女子チームを引っ張る人物として説明されています。
団体競技では、上手な選手だけを集めれば自然にまとまるわけではありません。
技術だけでなく、仲間の状態を見ながら全体を落ち着かせる人の存在も大切です。
弓道では声を掛け合いながら競技をするわけではありませんが、だからこそ普段から築かれている関係が、射場での間や落ち着きに表れることがあります。
花沢は、そうした「三人をつなぐ役割」に注目すると面白い人物です。
白菊乃愛は弓道への強い思いを持つ
白菊乃愛について公式サイトは、上品な立ち居振る舞いをする一方、弓道への強い情熱を秘めた人物と紹介しています。
第2期第6話では、この白菊が重要になります。
公式あらすじによれば、白菊はそれ以前の県大会で普段どおりに弓を引けなかった経験を抱えており、そのため市民大会への思いが特に強くなっています。
ここは、女子3人を理解するうえで見逃したくないところです。
単に「女子キャラクターにも試合回を用意した」のではなく、一度思うように射られなかった選手が、仲間と再び試合の射場に立つ物語になっているからです。
『ツルネ』女子が活躍する注目回は第2期第6話「姫反り成る」
女子弓道部員の活躍を目的に『ツルネ』を見るなら、まず押さえたいのが第2期第6話「姫反り成る」です。
公式あらすじでは、妹尾、花沢、白菊の3人が市民弓道大会に団体戦で出場し、これが3人にとって初めての公式の団体戦として描かれています。
この回が興味深いのは、女子3人の大会と男子側の物語が別々に進むのではなく、一つにつながっていることです。
当時の鳴宮湊は、自分の射を取り戻し、「息合い」を見つけるためにゴム弓を使った基礎練習を続けていました。
その湊が市民大会へ応援に行き、女子3人の射を見ることになります。公式あらすじでは、湊が3人の一体感のある体配をじっくり観察し、その射から何かに気づく流れが示されています。
ここに第6話の大切な意味があります。
注目したいのは的中だけではなく「体配」
弓道を初めて見る方は、どうしても矢が的に中ったかどうかに目を向けるでしょう。
もちろん競技ですから、的中は重要です。
しかし、弓道には弓を引いている時間以外にも見るところがあります。
例えば団体戦なら、
- 射場に入るときの歩調
- 前後の射手との間
- 射位での落ち着き
- 自分だけ先走らない動き
- 仲間の射を待つ姿勢
- 一つの立として流れる時間
などです。
これらが積み重なることで、「一人ずつ弓を引いている集団」と「一つの団体として射ている立」の違いが見えてきます。
私も弓道を始めた頃は、自分の矢が中ったか外れたかで頭がいっぱいでした。
ところが稽古を続けていると、自分の射だけに集中することと、周囲をまったく感じなくなることは違うのだと少しずつ分かってきます。
団体で射場に入れば、前の人には前の人の時間があり、後ろの人には後ろの人の準備があります。
その全体が不思議なほど静かにまとまる瞬間があります。
第6話で湊が女子3人の体配を見る場面は、弓道を「矢を的へ飛ばす技術」だけでなく、「複数の射手が同じ時間を作る競技」として見せる場面だと私は受け止めています。
白菊の再挑戦が第6話を部活動らしい物語にしている
もう一つ注目したいのが白菊です。
公式あらすじでは、県大会で普段どおりに弓を引けなかった白菊が、市民大会へ特別な思いを持って臨んでいることが明示されています。
弓道に限らず、練習ではできたことが試合ではできなくなる経験は珍しくありません。
会場の雰囲気が変わり、周囲には他校や他チームの選手がいて、結果も残ります。
いつもの道場では意識しなかったものが、急に大きく感じられることがあります。
だからこそ、白菊が仲間ともう一度試合に立つこと自体に意味があります。
「失敗したから終わり」ではなく、次の一射へ向かう。
これは華やかな必殺技のようなものではありませんが、実際に稽古を続ける者にはよく分かる成長の形ではないでしょうか。
女子3人が目立つ第6話を私が高く評価したい理由も、勝敗だけではありません。
一度思うようにいかなかった人が再び射場へ入り、その姿が別の仲間の学びにもなる。
そこに『ツルネ』らしい弓道部の描き方があります。
『TARI TARI』など女子弓道キャラはアニメでどこまで描かれる?
『ツルネ』以外にも、弓道と関係する女性キャラクターはいます。
ただし、検索するときには「弓道部所属」と「弓道競技を中心に描く作品」を分けたほうが、見始めてからの「思っていた作品と違った」というずれを防げます。
『TARI TARI』は沖田紗羽が弓道部に所属する青春アニメ
『TARI TARI』は、弓道の大会を中心に進むスポーツ作品ではありません。
公式サイトでは、沖田紗羽が弓道部に所属していることが物語紹介の段階から明記されています。
紗羽は、坂井和奏や宮本来夏たちとともに高校生活を送る主要人物の一人です。
作品の中心にあるのは、音楽や仲間との関係、それぞれの進路や将来に向き合う青春物語です。
そのため、『ツルネ』のように体配、立、公式戦といった競技弓道を連続して追う作品ではありません。
ここは視聴前に知っておくとよいでしょう。
反対に、紗羽にとって弓道部が単なるプロフィール表の一行ではなく、学校生活を送る一人の高校生としての姿を形づくる要素の一つになっているところが『TARI TARI』の魅力です。
本格的な大会アニメを探す方には『ツルネ』を先に勧めますが、「女子高校生の日常の中に弓道が自然に存在する作品」を見たい方なら『TARI TARI』は候補になります。
『明日ちゃんのセーラー服』は弓道目的なら優先順位を下げたい
『明日ちゃんのセーラー服』は、私立蠟梅学園中等部を舞台に、明日小路とクラスメートたちの学校生活を描く作品です。2022年にTVアニメ化され、公式サイトでは神黙根子を1年3組の生徒、伊藤美来さんが演じるキャラクターとして紹介しています。
インターネット上のキャラクター一覧では、作品と弓道を関連づけた紹介を目にすることがあります。
しかし、公式の主要なキャラクター紹介では神黙根子について弓道部所属とは説明されていません。
したがって、「女子が本格的に弓道をするアニメ」を探す目的で『ツルネ』と同じ位置に並べるのは慎重にしたほうがよいでしょう。
ここは今回、作品紹介を調べ直して特に注意した点です。
検索結果の「弓道キャラ一覧」だけを見ると候補が多く見えますが、公式設定とアニメ本編で確認できる描写量を分けなければ、作品選びとしては正確ではありません。
『魔法騎士レイアース』のような「弓を使う女子」は別分類
もう一つ混同しやすいのが、弓を武器として使う女性キャラクターです。
ファンタジー作品では弓矢を扱う女性が登場することがありますが、それは日本の武道として行われる弓道とは別のものです。
たとえば『魔法騎士レイアース』の鳳凰寺風のように、「弓を扱う女性キャラクター」を探す文脈で名前が挙がる人物がいても、競技弓道の稽古、射場、体配、団体戦を目的に作品を選ぶ場合には同列にしないほうが分かりやすいでしょう。
弓を持っている姿が好きなのか。
弓道着で射る姿を見たいのか。
学校の弓道部を見たいのか。
公式戦まで描く競技作品を見たいのか。
同じ「弓道 アニメ 女子」という検索でも、実際にはこの四つが混ざっています。
女子弓道アニメを選ぶなら「競技描写・継続性・物語への影響」を見る
ここからは、弓道経験者として作品を選ぶときの私なりの見方です。
女子弓道キャラクターの人数を数えるだけでなく、「競技描写」「継続性」「物語への影響」の三つを見ると、その作品でどの程度弓道を楽しめるか判断しやすいと考えています。
一つ目は、競技描写です。
実際に弓道場へ入り、射法や体配、立、試合などが描かれているかを見ます。
ここでは『ツルネ』が明確です。
第2期第6話では、公式に市民弓道大会の団体戦として女子3人が描かれています。
二つ目は、継続性です。
一度だけ弓を持つのではなく、その人物の日常や部活動として弓道が存在しているかということです。
この観点なら、『TARI TARI』の沖田紗羽は興味深い存在です。
『TARI TARI』は弓道競技アニメではありませんが、公式の物語紹介自体が紗羽を弓道部所属の人物として位置づけています。
三つ目は、弓道が物語へ与える影響です。
ここが、私が『ツルネ』第2期第6話を特に評価したい理由です。
女子3人が大会に出るだけなら、「男子部員とは別に女子も活動しています」という補足で終わります。
しかし実際には、女子3人の一体感のある体配を湊が観察することが、その後の自分たちの射を考える流れにつながっています。
つまり女子3人の弓道が、女子だけの物語の中で完結していません。
彼女たちの射が主人公の学びへ影響を与えている。
ここが重要です。
女子3人を「脇役」ではなく一つの立として見る
私は、妹尾梨可、花沢ゆうな、白菊乃愛の3人を見るとき、一人ずつの人気や性格だけではなく、「三人で一つの立を作る選手」として見てほしいと思います。
弓道は、射そのものは一人で行います。
弓を持つのも、弦を引くのも、矢を放すのも本人です。
ところが団体戦になると、不思議なことに自分一人だけでは完成しません。
前の射手が作った時間を受け取り、自分が射を行い、次の射手へ流れを渡していきます。
これはリレーのように物を手渡すわけではありません。
目に見えない時間を受け渡していく、と言ったほうが近いでしょう。
私は長く稽古をしてきても、この部分は難しいと感じます。
自分の射に集中しなければならない。
しかし自分だけの世界に入り過ぎても、一つの立としての流れは感じられなくなります。
その微妙なところを説明する際、「息合い」という言葉だけでは初心者には少々つかみにくいものです。
『ツルネ』第6話では、その分かりにくいものを女子3人の体配と、それを見つめる湊という形で映像にしています。
私はここに、アニメという表現の強みを感じます。
「女子が活躍する」は勝利や出番の多さだけではない
「女子が活躍するアニメ」と聞くと、主役であることや、大会で大活躍することを想像するかもしれません。
もちろん、そのような活躍もあります。
しかし『ツルネ』の女子3人が興味深いのは、男子キャラクターと同じ種類の物語をそのまま与えられているからではありません。
県大会で思うように引けなかった経験を持つ者がいる。
その思いを理解する仲間がいる。
三人で公式の団体戦へ出る。
そして、その体配を見た別の部員が自分の課題に気づく。
これは、高校の部活動で起こる学びの形として、とても自然です。
強い選手だけが教える側になるわけではありません。
初心者の丁寧な射を見て、経験者が自分の雑さに気づくこともあります。
自分より的中の少ない人の落ち着いた体配から学ぶこともあります。
弓道場では、ときに「誰が一番上手か」という一直線の序列では説明できない学びが生まれます。
女子3人の射を男子部員である湊が見る第6話には、そうした弓道場らしい関係がよく表れていると私は考えています。
なお、公式の音楽情報では、妹尾梨可、花沢ゆうな、白菊乃愛の3人が「風舞高校弓道部女子部員」としてキャラクターソング「シグナル」を歌っていることも確認できます。
本編だけでなく、作品側が3人を一まとまりの「女子部員」として位置づけていることが分かる点も興味深いところです。
まとめ
女子が本格的に弓道へ取り組むアニメを探しているなら、まず見てほしいのは『ツルネ』です。
特に2023年に放送された第2期『ツルネ -つながりの一射-』には、風舞高校の妹尾梨可、花沢ゆうな、白菊乃愛という女子部員3人がおり、第6話「姫反り成る」で市民弓道大会の公式団体戦に臨みます。
この回の見どころは、単に女子3人の出番が増えることではありません。
県大会で思うように引けなかった白菊が再び試合へ臨み、女子3人が一体感のある体配を見せ、それを鳴宮湊が観察するという流れにあります。
一方、『TARI TARI』では沖田紗羽が弓道部所属の主要人物として登場しますが、作品全体は弓道競技を追うスポーツアニメではありません。
そのため、作品を選ぶときは次のように考えると分かりやすいでしょう。
団体戦や体配まで含め、本格的な女子弓道を見たいなら『ツルネ』。
高校生活の中に自然に存在する女子弓道部員を見たいなら『TARI TARI』。
そして、インターネット上の「弓道キャラ一覧」を参考にするときは、弓道部という設定があるだけなのか、アニメ本編でも継続的に弓道が描かれるのかを分けて確認することをおすすめします。
私は弓道を続ける中で、弓道の魅力は一射の的中だけには収まらないと感じてきました。
射場へ入るところから始まり、仲間と同じ時間を過ごし、自分の射を終えて次の人へ流れを渡すところまで含めて、一つの立があります。
その意味で、『ツルネ』第2期第6話の女子3人は印象的です。
主役ではないから価値が小さいのではありません。
妹尾、花沢、白菊の三人が自分たちの射をすることで、その姿を見た湊までが変わっていく。
私はそこに、「同じ道場で互いの射から学ぶ」という弓道部の静かな魅力が表れていると思います。
よくある質問
女子が本格的に弓道をするアニメはありますか?
あります。
代表的なのが『ツルネ』で、風舞高校には妹尾梨可、花沢ゆうな、白菊乃愛の女子部員3人が登場します。公式サイトでも3人は風舞高校弓道部の女子部員として紹介されています。
大会や団体戦、体配まで見たい方には特におすすめしやすい作品です。
『ツルネ』で女子部員が活躍するのは何話ですか?
最も分かりやすいのは、第2期『ツルネ -つながりの一射-』第6話「姫反り成る」です。
妹尾梨可、花沢ゆうな、白菊乃愛が市民弓道大会の団体戦へ出場し、白菊の再挑戦や3人の一体感のある体配が描かれます。
女子の試合を見た湊が、自分たちの弓道を考える流れにつながっているところも注目点です。
『TARI TARI』は女子弓道アニメですか?
『TARI TARI』は弓道そのものを主題にした競技アニメではありません。
ただし主要人物の沖田紗羽は、公式サイトで弓道部所属と紹介されています。
本格的な弓道大会を見る作品というより、青春や学校生活の中に弓道部員が自然に登場する作品として考えると分かりやすいでしょう。
結城宗太郎(ゆうきそうたろう)
元行政職員・生涯学習コラムニスト


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