「スマホのIPアドレスを変えたいけれど、どうすればいいかわからない」──そんな疑問を持つ方は意外と多いのではないでしょうか。IPアドレスはネットワーク上でスマホを識別する“住所”のようなもので、実は変更することでプライバシー保護やアクセス制限の回避にも役立ちます。
この記事では、iPhoneとAndroidでのローカルIPアドレスの変更方法、グローバルIPの仕組み、VPNを使ってIPを変える方法、そして注意点まで詳しく解説します。初心者の方でもすぐに実践できるよう、丁寧な手順で紹介しています。
IPアドレスとは何か?スマホとの関係を理解しよう
まずは基本知識として、IPアドレスとは何かを理解しておきましょう。スマホがインターネットに接続する際、通信相手とのやり取りに使われる識別番号のことを「IPアドレス」と呼びます。これは次の2種類に大別されます。
- ローカルIPアドレス:家庭や会社のWi-Fiルーター内でスマホを識別するためのアドレス。
- グローバルIPアドレス:インターネット全体で識別される、プロバイダから割り当てられるアドレス。
たとえば、YouTubeやGoogleなど外部サーバーにアクセスするときはグローバルIPが使われますが、自宅のWi-Fiでプリンターや他のデバイスにアクセスするときはローカルIPが使われます。
iPhoneでIPアドレスを確認・変更する方法
IPアドレスを確認する
- 「設定」アプリを開く
- 「Wi-Fi」をタップ
- 現在接続中のWi-Fiの右側にある「i」アイコンをタップ
- 「IPアドレス」欄で現在のアドレスを確認
IPアドレスを変更する
- 同じく「Wi-Fi」の接続先情報を開く
- 「IPを構成」→「手動」を選択
- 任意のIPアドレス(例:192.168.1.120)を入力
- 「サブネットマスク」「ルーター」のアドレスも入力(通常:255.255.255.0/192.168.1.1)
- 保存をタップ
AndroidでIPアドレスを確認・変更する方法
IPアドレスを確認する
- 「設定」アプリを開く
- 「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」へ
- 接続中のネットワークを選択
- 「詳細設定」→「IPアドレス」で確認
IPアドレスを変更する
- 同じくWi-Fiネットワーク詳細画面を開く
- 「IP設定」を「静的(Static)」に変更
- 希望のIPアドレスとゲートウェイ、DNSを入力
- 保存して反映
Android端末は機種によってメニュー構成が異なるため、「Wi-Fi詳細」「ネットワーク設定」など名称が異なる場合があります。検索機能を活用するのもおすすめです。
グローバルIPアドレスを変更するには?
ローカルIPと違い、グローバルIPはスマホ単体で変更するのが難しいのが現実です。ただし、以下の方法を試すことでIPが変更されることがあります。
1. 機内モードのON/OFF
モバイル通信を一時的に遮断してから再接続することで、プロバイダ側から新しいIPアドレスが割り当てられることがあります。
2. モバイルデータ通信からWi-Fiに切り替える
Wi-Fiとモバイルデータでは割り当てられるIPアドレスが異なるため、切り替えるだけでIPが変わる場合があります。
3. VPNの利用(おすすめ)
VPN(仮想プライベートネットワーク)を利用すれば、仮想的に他国や他地域のIPアドレスに切り替えることができます。広告ブロックやアクセス制限の回避、セキュリティ向上のためにも有効です。
- 無料VPN:Windscribe、ProtonVPNなど
- 有料VPN:NordVPN、Surfshark、ExpressVPNなど(高速・安定性◎)
IPアドレス変更でできること/できないこと
できること
- ネットワークトラブルの改善
- 一部のアクセス制限(地域制限など)の回避
- 自宅LAN内での通信設定(ポート開放など)
- セキュリティ対策の一環(VPN経由)
できないこと
- 完全な匿名化(IPだけでなく端末情報やCookieも追跡対象)
- すべてのサイトでのブロック解除(アカウント単位の制限など)
まとめ:IPアドレス変更を正しく理解して使いこなそう
スマホのIPアドレス変更は、簡単な操作でネットワーク上のトラブル解決やプライバシー保護に役立ちます。iPhoneやAndroidではWi-Fi設定からローカルIPを手動で変更可能で、VPNを使えばグローバルIPも変更できます。
ただし、変更にはリスクも伴うため、設定内容を理解したうえで慎重に実行してください。日常の通信環境をより安全で快適にするために、この記事を参考にしてみてください。
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