大腸内視鏡検査は、健康診断で便潜血反応が出た際や、ポリープのフォローアップとして行われる検査の一つです。しかし、多くの人が「食事制限が大変」「下剤がつらい」「検査が痛いのでは?」と不安を抱えています。
2025年3月12日に、私は2回目の大腸内視鏡検査を受けました。本記事では、検査を受けることになった経緯から、食事制限、検査の流れ、痛みの程度、費用について、リアルな体験談を交えて詳しく解説します。
大腸内視鏡検査を受けることになった理由
多くの人が大腸内視鏡検査を受けるきっかけは、健康診断の「便潜血検査」の結果です。便潜血検査には「1回法」と「2回法」があり、どちらの検査方法を採用するかは医療機関によって異なります。
私の場合、1回目が陽性、2回目が陰性という結果になり、念のため大腸内視鏡検査を受けることになりました。
大腸内視鏡検査の準備:食事制限と下剤
前日の食事制限
検査前日の食事は、消化の良いものに限定されます。具体的には、以下のような食品が禁止されます。
❌ 食べてはいけないもの
- 野菜(特に繊維の多いもの)
- きのこ類
- こんにゃく
- 海藻類
- 種入りの果物(キウイ、イチゴなど)
✅ 食べてOKなもの
- 白米、お粥
- 鶏肉(脂身の少ないもの)
- 白身魚
- 卵料理(スクランブルエッグ、ゆで卵)
- ヨーグルト(無糖)
実際の食事例
⑴朝食 パンの1/2にチーズとケチャップを載せて焼く。そのほかの1/2はマーガリンとジャムをつける。後は牛乳。
⑵昼食 勤めていますので、レトルトのビーフシチューとごはん。ゆで卵。ビーフシチューなんか大丈夫かと思うでしょうが、3食セットの中にもビーフシチューがあり、どうやら肉は問題なさそう、ジャガイモも入っているので大丈夫。にんじんは少し心配でしたが食べてしまいました。
⑶夕食 お粥と鶏肉の焼いたもの。コロッケもよさそう。ついでに豆腐を焼いて味噌をつけようかと思ったが、ずいぶんの量になってしまったので、ここらでやめておきました。食後ヨーグルトにジャムを垂らしていただきました。
病院によっては「検査食」を販売しており、3食セットで1500円程度です。消化の良い食事を考えるのが面倒な方は、病院の検査食を利用するのもおすすめです。
検査前夜の下剤
夜9時頃、指定された下剤(錠剤+液体)を服用しました。寝る前にコップ1杯の水を飲み、翌朝の腸の動きをスムーズにします。
翌朝になると、すでに排便が始まり、お腹の中がすっきりした感覚になりました。
検査当日の流れ:下剤から検査まで
病院到着後:モビプレップの服用
病院に到着すると、腸内を完全にきれいにするために「モビプレップ」という腸管洗浄剤を飲みます。
- 180mlずつ10分ごとに2回飲む
- さらに10分後にお茶または水を180ml飲む
- これを3セット(合計1時間半)繰り返す
しばらくすると腸がゴロゴロと動き始め、排便が始まります。最初は茶色ですが、徐々に透明に近い黄色の水状になれば準備完了です。
これだけで1時間半かかります。その間におなかがゴロゴロしてきたらトイレに入って、その状態をみます。最初のほうは茶色ですが、だんだん黄色になって、黄色の中にカスが残らなければ完成です。大体4、5回は行くことになりますが、後半はジャーと水が出る感じですので、個人的には快適です。
このモビプレップですが、少し甘いような塩味が付いたような飲料です。私は特にまずいとも思いませんが、人によっては不評のようです。
大腸内視鏡検査の内容と痛みの程度
検査の流れ
- 検査着に着替え、使い捨ての検査用パンツを着用(後ろに穴が開いている特殊なもの)
- 検査台に横になり、肛門から内視鏡を挿入
- モニターで自分の腸の様子を見る(希望者のみ)
- 腸の奥までカメラを進める(この時に鈍い痛みを感じることがある)
- 異常がないか確認しながらカメラを戻す
いよいよ検査台に乗っかって検査を受けます。最初の頃はあまり痛みもありませんし、モニターを見ていましたが、だんだん腸の上のほうに行くにしたがって、おなかに鈍い痛みが出るようになります。どうやら話を聞くと、腸が柔らかいので内視鏡のチューブに引きずられていくような感じだそうです。痛くなってくると、力を抜いてと言ってもそうはいきませんし。看護師さんがお腹の上から抑えたりで、それなりの覚悟が必要な検査だと思いました。これが大腸の一番奥のところに行くまで続きますので、結構大変でした。時間にして20分弱といったところでしょう。
感じとしては胃の内視鏡検査と同じようですが、時間が長いのでそれなりに耐えなければならないと思います。
そのあとは写真を撮りながら徐々に内視鏡を抜いていくだけですから、どうということはありません。少しづつ移動しながら写真を見ていくだけですから、快適とは言わないまでも、普通の状態で検査が受けられます。
帰りは10分程度ですので合計30分としたところです。
痛みはある?鎮静剤は必要?
- 痛みの程度:
- 腸が柔らかい部分では、内視鏡の進行に伴い鈍い痛みを感じることがある。
- お腹を押さえながら進めてもらうことで痛みを軽減できる。
- 鎮静剤について:
- 希望すれば鎮静剤を使うことも可能。
- ただし、使用すると目が覚めるまで時間がかかるため、帰宅時に注意が必要。
この検査はそれなりにつらいので、麻酔があったほうが楽かなと思います。医者的には鎮静剤と言っていますが。。私以外の、実際には何人かの知り合いは大腸検査は鎮静剤を打ってもらっている方が主流になっているようです。いくつか聞いてみたのですが、この医療機関も頼めば打ってくれると聞いています。
私は鎮静剤なしで検査を受けましたが、そこまで耐えられない痛みではありませんでした。いずれにしろ最初の5分から15分程度耐えられるかどうかです
大腸ポリープと検査後の流れ
もしポリープが見つかった場合、その場で切除することが多いです。ただし、ポリープの大きさや状態によっては、入院が必要になることもあります。
- ポリープを切除した場合
- その日は絶飲絶食。
- 点滴のみで栄養補給。
- 1泊入院し、翌朝の経過を確認して問題なければ退院。
大腸内視鏡検査の費用
- 検査のみ(異常なし):5,000円程度(3割負担)
- ポリープ切除あり+1泊入院:40,000円程度(3割負担)
ポリープ切除をした場合は、保険適用となるため、高額医療費制度の対象になることがあります。
まとめ:大腸内視鏡検査を受けるべき理由
大腸内視鏡検査は、健康診断の便潜血検査で陽性になった方や、ポリープがある方に推奨される検査です。確かに事前準備が大変で、下剤の服用が苦痛に感じるかもしれません。しかし、
✅ 大腸がんの早期発見につながる ✅ ポリープを見つけてその場で切除できる ✅ 鎮静剤を使えば楽に受けられる
というメリットを考えると、受ける価値は十分にあります。この記事が、大腸内視鏡検査を受ける方の参考になれば幸いです。
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