英語のスピーキングを一人で練習するなら、AI英会話や発音判定を備えた英語学習アプリが有力な選択肢です。
人を相手にすると緊張してしまう方でも、スマートフォンなら何度でも言い直せます。大切なのは「評判のよいアプリ」ではなく、自分が毎日声を出せるアプリを選ぶことです。
今回は、2026年に紹介されている英語スピーキングアプリの中から、Speak(スピーク)、AI英会話スピークバディ、スピフル、ディアトーク、TALKING Marathon、Real英会話、ELSA Speak、英語発音ドリルAtoZを中心に、それぞれの特徴と向いている人を整理します。
私自身、年齢を重ねてから何かを学び直すとき、「分からないこと」以上に「間違えることへのためらい」が大きな壁になると感じています。
英語も同じです。覚えた単語を頭の中に置いておくだけでは会話になりません。少し不格好でも声に出す時間を作ることが、話す英語への入口になります。
英語学習アプリがスピーキング練習におすすめなのはなぜ?
英語学習アプリがスピーキング練習に向いている最大の理由は、一人でも発話量を増やしやすいことです。
従来の英語学習は、単語帳、参考書、リスニング教材など「読む・覚える・聞く」が中心になりやすく、「自分の口から英文を出す時間」が不足しがちでした。
2026年8月22日更新のコエテコ byGMO英語編集部の記事でも、スピーキング上達では「アウトプットの量」が重要だとされ、アプリの利点として主に次の3点が挙げられています。
- 一人でも大量の発話練習をしやすい
- AIから発音や表現についてフィードバックを受けられる
- スクールより手軽に始めやすく、短時間でも利用できる
英会話スクールでは、受講時間が決まっています。
一方、アプリなら朝の10分、家事を終えた後の15分、就寝前の5分など、自分の生活に学習を差し込めます。
相手がAIなら、「こんな簡単な英文を間違えたら恥ずかしい」と考える必要もありません。言葉に詰まっても、同じ表現を繰り返しても構いません。
ここは中高年の学び直しでも大きな利点だと私は考えています。
年齢を重ねると、若いころ以上に「正しく話さなければ」と慎重になりがちです。しかしスピーキングでは、その慎重さが声を止めてしまう場合があります。
まず声に出し、間違いを確認し、もう一度言う。
アプリは、この小さな反復を人目を気にせず行える道具なのです。
ただし、アプリなら何でも同じではありません。
発音を細かく直すアプリもあれば、AIと自由に会話するアプリ、ビジネス英文を瞬時に組み立てるアプリ、短いフレーズを反射的に話すためのアプリもあります。
目的を決めてから選ぶことが、遠回りを防ぐ第一歩です。
スピーキングにおすすめの英語学習アプリ8選を比較
一人でスピーキング練習をしたい方に候補となる8つを、特徴別に整理すると次のようになります。
アプリ 主な特徴 向いている人 無料利用・体験
Speak(スピーク) AI会話・大量発話・フィードバック とにかく話す量を増やしたい人 7日間無料体験あり
AI英会話スピークバディ AI会話・個別カリキュラム 対人英会話が緊張する初心者〜中級者 3日間無料体験あり
スピフル 口頭英作文・独り言英会話 ビジネス英語の瞬発力を鍛えたい人 7日間無料体験あり
ディアトーク 24時間AI英会話 自由な会話を気軽に続けたい人 プランは最新情報を要確認
TALKING Marathon 6秒以内の応答練習 英文を素早く口から出したい人 2週間無料体験あり
Real英会話 3,200以上の実用フレーズ 日常表現を蓄積したい人 買い切り型
ELSA Speak AI発音分析 発音を重点的に改善したい人 一部無料利用可能
英語発音ドリルAtoZ 発音採点・波形比較 無料から始めたい初心者 完全無料
料金や無料体験の条件は、契約経路や時期によって変更されることがあります。申し込み前には各サービスの最新情報を確認してください。
ここからは、それぞれをもう少し詳しく見ていきましょう。
Speak(スピーク)|とにかく英語をたくさん話したい人向け
Speakは、発話量を増やすことを重視したAI英会話アプリです。
参考記事では、レッスン開始から20分で1,000語以上を発話できるよう設計されていると紹介されています。
AIを相手に会話しながら、文法の誤りや不自然な表現についてフィードバックを受けられるのが特徴です。
レストランでの注文や自己紹介など、実際の場面を想定したロールプレイにも取り組めます。
2026年の参考資料では1,000万ダウンロード達成も紹介されており、7日間の無料体験が用意されています。
特に向いているのは、「単語や文法はある程度勉強したのに、口から英文が出てこない」という方でしょう。
私なら、最初から難しいフリートークを延々と続けるのではなく、短いレッスンで覚えた表現をAI会話ですぐ使う方法を選びます。
知識と発話を離さないことが大切です。
AI英会話スピークバディ|人と話すと緊張する人に使いやすい
AI英会話スピークバディも、一人で英会話を練習したい方には代表的な選択肢です。
2025年7月時点で累計500万ダウンロードを超えたとされ、AIとのフリートークだけでなく、レベル診断から個別カリキュラムを作成する仕組みがあります。
参考記事では、1,000以上のシーンを想定したレッスン、1回15分程度から取り組めること、初級から上級まで対応していることなどが紹介されています。
料金例としては1か月プラン3,980円(税込)、12か月プラン28,400円(税込)が掲載され、3日間の無料体験も案内されていました。
特に注目したいのは、相手がAIであることです。
外国人講師を前にすると頭が真っ白になるけれど、家で一人なら話せるという方は珍しくありません。
その段階を「英会話が苦手」と決めつける必要はないと私は思います。
まずAIとの会話で、「英語を声に出して返事をする」という動作そのものに慣れる。そこから人との英会話へ進む方法も、立派な学習順序です。
スピフル|仕事で使う英語の瞬発力を鍛えたい人向け
スピフルは、英語コーチングサービス「プログリット」のノウハウを取り入れた、ビジネス英語に強いスピーキングアプリです。
特徴は、「口頭英作文」と「独り言英会話」を組み合わせていることです。
口頭英作文では、日本語を見て英語へ素早く変換します。参考資料では、2,000以上の実践的なビジネス例文を収録していると紹介されています。
独り言英会話では、与えられたテーマについて自分で英語を話し、その内容をAIに添削してもらいます。こちらも300以上のテーマが用意されているとされています。
1日30分を目安に、英語を組み立てて即座に口へ出す練習をする設計です。
会議で英語を使う方にとって問題になるのは、文法を知らないことだけではありません。
「分かっているのに、その場では出てこない」という時間差です。
これは弓道で形を理解していても、とっさの動作では身体が同じように動かないことに少し似ています。
知識を何度も動作に変えることで、初めて反応が滑らかになります。英語の口頭英作文にも、同じような反復の意味があると私は感じます。
ディアトーク|24時間、自分の都合でAIと会話したい人向け
ディアトークは、専属AI講師のような相手と24時間英会話を練習できるスピーキング特化型アプリとして紹介されています。
予約が不要で、発話速度や会話の難易度を調整できること、日本語のヘルプ機能が利用できることなどが特徴です。
過去の会話や興味に応じて、より個人に合わせた会話へつながっていく仕組みもあります。
さらに、アメリカ英語やイギリス英語など異なるアクセントのAI講師を選べる点も特徴的です。
10分間でどの程度話せたかを数字で確認できるため、「今日は昨日より少し多く話せた」という成長をつかみやすくなっています。
英語学習は、長時間勉強した日だけが価値ある日ではありません。
10分でも実際に口を動かした日を積み重ねるほうが、スピーキングでは意味を持つことがあります。
TALKING Marathon|6秒で返す練習で「言葉が出ない」を減らす
TALKING Marathon(トーキングマラソン)は、『キクタン』シリーズでも知られるアルクが開発したスピーキングトレーニングです。
大きな特徴は、日本語の問いかけに対して6秒以内に英語で返答するクイックレスポンス型の練習です。
英語で会話していると、「知っているはずなのに、文章を考えているうちに会話が進んでしまった」ということがあります。
TALKING Marathonは、この「英文を取り出す速度」を意識したトレーニングだと考えると分かりやすいでしょう。
1つのスキットは5分程度。参考記事では月間の想定発話量が75,000語で、週1回の英会話スクールと比較して約20倍のトレーニング量になると紹介されています。
2週間の無料体験も案内されています。
まとまった時間を取りにくい中高年の方にとって、5分単位で終えられることは見逃せない利点です。
一度に長く勉強するより、「毎日必ず一度は英語を口にする」というリズム作りに利用しやすいでしょう。
Real英会話|日常で使うフレーズを繰り返したい人向け
Real英会話は、100万人以上に利用されてきたロングセラーとして紹介されている英語フレーズ学習アプリです。
ネイティブが日常で使う3,200以上のフレーズを収録し、スピーキングだけでなく、リスニングクイズやスピード応答など4種類のゲーム形式で学べます。
特徴的なのは、サブスクリプションではなく買い切り型で紹介されている点です。
毎月の支払いを増やしたくない方や、「必要なフレーズを辞書のように長く参照したい」という方には検討しやすいでしょう。
AIと自由会話するタイプとは少し性格が違います。
どちらかといえば、短い定型表現を繰り返して、自分の中に使える英文を蓄積したい人向けです。
ELSA Speak|自分の発音を細かく確認したい人向け
ELSA Speakは、発音改善を中心に据えたAI英語学習アプリです。
参考記事では世界3,000万人以上が利用し、AIが英語の発音を音素の単位まで分析すると紹介されています。
単に「正解・不正解」を示すだけではなく、苦手な音を見つけ、発音を改善していくことに重点があります。
1,600以上のレッスンが用意され、日常会話だけでなくビジネス場面の発音練習にも対応するとされています。
ただし、発音について一つ覚えておきたいことがあります。
英語を話す目的は、発音採点で100点を取ることではありません。
相手に伝わることが第一です。
発音アプリは、自分では気づきにくい癖を見つける道具として使うとよいでしょう。点数そのものに振り回されず、昨日より聞き取りやすく話せるようになったかを見ることをおすすめします。
英語発音ドリルAtoZ|まず無料で声を出してみたい人向け
英語発音ドリルAtoZは、参考記事で課金要素のない完全無料の発音練習アプリとして紹介されています。
単語やフレーズをスマートフォンへ向かって発音するとAIが採点し、お手本と自分の音声を聞き比べられます。
音の波形を視覚的に比較できることも特徴です。
高度なAIフリートークを求める人より、「英語を声に出す習慣をまず作りたい」という初心者に向いています。
英語学習へ久しぶりに戻ってきた方なら、有料サービスを契約する前に、こうした無料アプリで1〜2週間ほど「毎日声を出せるか」を試す方法もよいでしょう。
アプリ選び以上に大切なのは、自分が継続できる学習量を知ることだからです。
英語学習アプリは目的別にどう選べばいい?
英語スピーキングアプリ選びで迷ったら、「一番多機能なもの」ではなく、自分が何を話せるようになりたいのかから逆算します。
海外旅行で困らないことが目標なら、レストラン、ホテル、空港、買い物などの場面練習が豊富なアプリが適しています。
仕事で英語が必要なら、会議、報告、説明、意見表明などを瞬時に組み立てる練習が重要でしょう。
発音への苦手意識が強いなら、いきなりフリートークへ進むより、ELSA Speakや英語発音ドリルAtoZのような発音確認から入る方法もあります。
大まかには次のように考えられます。
発話量を増やしたいならSpeak。
AIと落ち着いて会話したいならスピークバディやディアトーク。
ビジネス英語ならスピフル。
英文を素早く出す力ならTALKING Marathon。
発音重視ならELSA Speakや英語発音ドリルAtoZ。
日常フレーズを蓄積するならReal英会話。
また、スピーキングだけでなく単語・文法・リスニングも含めて学びたい場合は、レシピー、スタディサプリENGLISH、Duolingoなど総合型のアプリも候補になります。
2026年9月6日更新の英語勉強アプリ比較でも、初心者はインプットをやや多めにし、中級者以上はアウトプットを増やすという考え方が示されています。
この点は重要です。
英語をほとんど忘れてしまった方が、最初からAIフリートークだけを始めても、使える単語や文型が少なければ苦しくなる場合があります。
一方で、単語と文法を一年間勉強してから話そうと考えると、いつまでもスピーキングが始まりません。
私は、「少し覚える→すぐ話す→言えなかった表現をまた覚える」という往復型の学習が、大人の学び直しには現実的だと考えています。
一人で英語スピーキングを上達させる使い方は?
良いアプリを入れただけでは、スピーキング力は伸びません。
アプリを「教材のコレクション」にせず、毎日声を出す道具として使うことが大切です。
参考資料でも、スピーキングアプリを生かす方法として、明確な目標を決めること、短時間でも毎日続けること、間違いを恐れず声を出すことが重視されています。
たとえば「英語を話せるようになる」という目標は少し大きすぎます。
「次の海外旅行でホテルのチェックインを英語でする」「英語で30秒の自己紹介ができる」「仕事の会議で一度は自分の意見を英語で言う」といった形なら、必要な練習が見えてきます。
そして、最初から毎日1時間を目標にする必要もありません。
むしろ私は、初心者なら毎日5〜15分でもよいので、声を出す日を途切れさせないことをおすすめします。
一例を挙げるなら、次のような15分です。
最初の5分で、その日に使う短い英文を3〜5個確認します。
次の5分で、アプリを使って実際に発音したりAIに返答したりします。
最後の5分で、「言えなかった英文」をもう一度声に出します。
これだけでも、単なる暗記とは違う学習になります。
特に大人の学び直しでは、「覚えたはずなのに翌日忘れていた」と落ち込む必要はありません。
忘れることを前提に、何度も同じ表現と出会えばよいのです。
弓道でも一度教わった動作が、その日のうちに完全に身につくわけではありません。同じ型を繰り返す中で、少しずつ無駄な力が抜けていきます。
語学にも、それとよく似たところがあります。
英語スピーキングアプリだけで話せるようになる?
英語学習アプリだけでも、発話量を増やし、発音や基本的な受け答えを練習することは十分可能です。
特に、英語を全く口に出さない状態から「毎日英語で返答する状態」へ変える道具として、AIアプリの価値は大きいと考えられます。
ただし、人間との会話とAIとの練習は完全に同じではありません。
実際の会話には、聞き返し、言い直し、相手の表情、予想外の話題、話す速度の変化などがあります。
そのため、アプリで基礎を作った後、必要に応じてオンライン英会話や実際の会話へ移る方法もあります。
ここで私は、「アプリか、人との英会話か」という二者択一にしないことが大切だと思います。
アプリは練習場です。
そこで何百回でも失敗し、使える英文を増やしてから、人との会話で試せばよいのです。
特に対面で緊張しやすい初心者にとって、この順番には意味があります。
中高年の英語学習では「高機能」より「声を出せる環境」を選びたい
ここからは私見です。
2026年の英語学習アプリを見ると、AIによるフリートーク、個別カリキュラム、発音分析、学習記録など、以前とは比べものにならないほど機能が充実しています。
しかし、中高年の学び直しという視点では、私は機能の数だけでアプリを選ばないほうがよいと考えています。
大切なのは、そのアプリを開いたとき自然に声を出せるかどうかです。
画面が複雑で操作を覚えるだけで疲れてしまうなら、高性能でも長続きしません。
反対に、毎晩10分だけでも迷わず起動し、昨日と同じように英語を話せるなら、そのアプリは自分に合っています。
もう一つ注目したいのが、「発音」「瞬発力」「会話量」を一度に完璧にしようとしないことです。
たとえば最初の1か月は、短い英文を声に出すことだけに集中する。
次の段階でAIとの会話量を増やす。
慣れてきたら、言えなかった表現を記録して復習する。
このように学習の焦点を少しずつ移したほうが、何が伸びたのか自分でも分かりやすくなります。
そして、今回さまざまなアプリを見比べて私が特に重要だと感じたのは、スピーキング学習では「教材選び」より「発話を始めるまでの摩擦の小ささ」が継続を左右するという点です。
予約が必要なのか。
机に座る必要があるのか。
長いレッスンを受けなければならないのか。
それとも、スマートフォンを開けば5分で話せるのか。
毎日の学習では、この違いが思いのほか大きくなります。
学習意欲が強い日を基準にするのではなく、疲れた日でもできる方法を選ぶ。
これは英語だけでなく、大人の学び直し全般に通じる知恵ではないでしょうか。
まとめ|おすすめ英語学習アプリは「毎日話せるか」で選ぼう
スピーキングにおすすめの英語学習アプリは、目的によって異なります。
発話量を増やしたいならSpeak、AIとの会話をじっくり練習したいならスピークバディやディアトーク、ビジネス英語の瞬発力ならスピフルが有力な候補です。
TALKING Marathonは素早く英文を返す練習、Real英会話は日常フレーズの蓄積、ELSA Speakや英語発音ドリルAtoZは発音練習に特徴があります。
そして初心者ほど、アプリの知名度や機能数だけで決めず、無料体験や無料機能を利用して、実際に自分の声を出してみることをおすすめします。
「このアプリなら5分だけでも毎日開けそうだ」と感じることは、決して小さな判断材料ではありません。
英語を話せるようになる道は、一度に長く勉強する競争ではなく、覚えた言葉を何度も自分の口から出していく積み重ねです。
焦らず、まず今日一つだけ英文を声に出す。
その小さな一歩から始めてみてはいかがでしょうか。
よくある質問
英語スピーキングアプリは初心者でも使えますか?
はい。SpeakやスピークバディのようにAIを相手に練習できるサービスなら、人前で間違える心配をせず、自分のペースで繰り返せます。
英語をほとんど忘れている場合は、単語・文法などの基礎学習も少し組み合わせながら進めると取り組みやすいでしょう。
完全無料でスピーキング練習できるアプリはありますか?
参考資料では、英語発音ドリルAtoZが課金要素のない無料アプリとして紹介されています。
また、有料アプリにも無料体験や一部無料機能が用意されている場合があります。無料期間や利用条件は変更される可能性があるため、利用開始時に最新情報をご確認ください。
英語スピーキングは1日何分練習すればよいですか?
長時間をたまに行うより、短くても継続して声を出すことが大切です。
初心者なら、まず5〜15分程度から始めてもよいでしょう。慣れてきたら、自分の目的や生活に合わせて20〜30分へ増やしていけば十分です。
執筆:天水健太郎(元行政職員・生涯学習コラムニスト)


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