新型コロナウイルスの食事による感染リスクを計算。意外な数値が

生活

新型コロナウイルスは2020年末から第3波の感染が進行しており、第1波、第2波に比べて相当の感染者数が出てきています。

この対策として密を避けるため、飲食、とりわけお酒を飲んだ飲食を避けるように各方面で指導がなされています。

これは、マスクと飲食が両立しないため、どうしても、マスクを外して会話をし、飛沫が飛散すること、それも長時間になるということが原因のようです。

これは、飲食に限らず、会話でも同じことが起こるので、近年家庭内感染が相当数に上がっていることもも納得できます。

この感染の様子を数字として実感する方法はないかと簡単な確率を使用してシミュレーションしてみました。

 

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飛沫感染をどんな条件でシミュレーションをしたのでしょうか

感染症の専門家ではありませんので、純粋に計算命題として作成しております。前提として、2つの数字が必要です。

①ウイルスの保有者が人口の中に占める割合がどのくらいか(これをαとします。)

②ウイルスの飛沫を浴びた人のうちどのくらいの人が感染するのか(これをβとします。)

ケース1としては厳しめの数字を作ってみました。

αを0.05、βを0.3とするものです。

人口の5%、すなわち20人に1人が既にウイルスを保有していること。会食中の2時間程度で飛沫を浴びた人の内30%が感染するとします。

ケース2としては少し甘めの数字です。

αを0.02、βを0.2とします。すなわち人口の2%、50人に1人がウイルスを保有していること。飛沫を浴びた人の内20%が感染するとしました。

これは少し甘いんじゃない方と言われますが、あまり厳しいシミュレーションを提示しても不安をあおるだけですから。

それでも日本での公式の感染率0.2%に比べれば十分大きい数字ですが、実態的には50人に一人というのはそれなりに納得できるのではないでしょうか。

 

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飛沫感染をどんな計算方法でシミュレーションをしたのでしょうか

例えば4人で会食をしたとします。

この4人がすべてウイルスを持っていない確率は(1-α)の4乗、すなわち(1-α)x(1-α)x(1-α)x(1-α)です。

ケース1ですと0.95*0.95*0.95*0.95=0.815すなわち81.5%の人がウイルスを持っていなくて、18.5%の人がウイルスを持っていることになります。

平均的には20人に1人しかウイルスを持っていなくても、4人集まって会食をすると、18.5%の人、すなわちこれに全体人数4人をかけた0.742人、約1名弱がウイルスを既に持っていることになります。

このウイルスを持った人の飛沫を浴びた81.5%の内3割方が感染すると予想すると4人×0.815×0.3=0.977人、約1名弱が感染すると予想されます。

したがって会食が終わった段階で1.719人、約2名が感染しているとなると予想されます。

会食前のウイルス保有者の率18.5%を24.4%押し上げて全体のウイルス保有者は43%となってしまいます。

平均的には僅か5%の人がウイルスを持っていても、4人で会食すれば、1.7人43%の人がウイルス保有者に、8人で会食をすれば、4.2人53%の人がウイルス保有者になってしまいます。

これらをまとめたのが下の表です。

 

市中でのウイルス保有者存在率5%、感染率30%

会食出席者 保有者がいない確率 保有者がいる確率 会食前の予測保有者数 会食時の予測感染者数 合計ウイルス保有者数 会食後の感染者存在確率 感染者存在確率の増加率
1 0.950 0.050 0.050 0.000 0.050 0.050 0.000
2 0.903 0.098 0.195 0.542 0.737 0.368 0.271
3 0.857 0.143 0.428 0.772 1.200 0.400 0.257
4 0.815 0.185 0.742 0.977 1.719 0.430 0.244
5 0.774 0.226 1.131 1.161 2.292 0.458 0.232
6 0.735 0.265 1.589 1.323 2.913 0.485 0.221
7 0.698 0.302 2.112 1.467 3.578 0.511 0.210
8 0.663 0.337 2.693 1.592 4.285 0.536 0.199
9 0.630 0.370 3.328 1.702 5.029 0.559 0.189
10 0.599 0.401 4.013 1.796 5.809 0.581 0.180

 

これでは多すぎるという批判もあるでしょうから、市中でのウイルス保有者存在率を2%に、感染率を20%に落として計算してみました。

市中にウイルス保有者がたったの2%しかいなくても、4人で会食すれば1.048人26.2%の方がウイルス保有者になってしまい、8人で会食すれば、2.555人、31.9%の方がウイルス保有者になってしまいます。

 

市中でのウイルス保有者存在率2%、感染率20%

会食出席者 保有者がいない確率 保有者がいる確率 会食前の予測保有者数 会食時の予測感染者数 合計ウイルス保有者数 会食後の感染者存在確率 感染者存在確率の増加率
1 0.980 0.020 0.020 0.000 0.020 0.020 0.000
2 0.960 0.040 0.079 0.384 0.463 0.232 0.192
3 0.941 0.059 0.176 0.565 0.741 0.247 0.188
4 0.922 0.078 0.311 0.738 1.048 0.262 0.184
5 0.904 0.096 0.480 0.904 1.384 0.277 0.181
6 0.886 0.114 0.685 1.063 1.748 0.291 0.177
7 0.868 0.132 0.923 1.215 2.138 0.305 0.174
8 0.851 0.149 1.194 1.361 2.555 0.319 0.170
9 0.834 0.166 1.496 1.501 2.997 0.333 0.167
10 0.817 0.183 1.829 1.634 3.463 0.346 0.163

 

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飛沫感染が会食、会話でどの程度他の人に感染するかを計算!のまとめ

今回のコロナウイルス感染症第3波の報道を聞くにつれ、ごく簡単に10人単位のクラスターが発生していることに驚いています。

日本の公式感染者数は高々0.2%なのにどうしてそんなに多くの感染者が出るのか、正直疑問に思い計算をしてみる気になりました。

さすがに0.2%は疑いのある人を検査した結果ですので、実態はもっと高い潜在保菌者がいることと思います。

今回の計算で、高々5%とか2%とかの平均感染率というとほとんど影響ないかと一般には思います。

ところが、これらの人が密室に4人ないし8人集まることで、平均が5%で43%とか54%に、2%でも26%とか32%に感染率が跳ね上がってしまいます。

ここらの数字のギャップに驚くしかありません。

やはり、マスクを外しての会話は当分の間控えるしかないようです。

 

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