令和4年5月20日午前零時半ごろ東急電鉄田園都市線の車内で乗客に暴行を加えたとして、現職の財務省総括審議官の小野平八郎氏56歳が逮捕されました。
財務省の現役のエリート官僚とのことで、新聞、テレビ等で公表されています。この総括審議官はどんな方なのでしょうか、今後はどのようなことになるのかまとめてみました。
事件の報道はどんな状況だったか
事件は次のように報道されています。
財務省の総括審議官が、走行中の電車内で他の乗客に暴行を加えたとして、警視庁に現行犯逮捕されました。
暴行の疑いで現行犯逮捕されたのは、財務省の総括審議官、小野平八郎容疑者(56)で、20日午前0時半ごろ走行中の東急田園都市線の車内で他の乗客に対し殴る蹴るの暴行を加えた疑いがもたれています。
警視庁によりますと、小野容疑者は犯行当時、酒に酔っていて駅員からの110番通報を受け、東急田園都市線・桜新町駅の改札口付近にかけつけた警察官に身柄を確保されたということです。
小野容疑者は将来の事務次官候補とされていて、財務省は事実関係を確認しています。
財務省総括審議官小野平八郎氏の経歴は
生まれは北海道登別市で、その後、転居して、熊本県熊本市で育っています。熊本県立の熊本高校を卒業し、東京大学法学部を卒業しています。
国家公務員採用試験の一種に合格して、大蔵省に採用されています。
大蔵省の入省年次は平成元年(1989年)になります。平成13年(2001年)中央省庁の再編があり大蔵省の大部分は財務省となります。
その後、理財局国有財産企画課課長、主計局主計官(国土交通係、公共事業総括係担当)、主税局税制第三課課長、主税局税制第一課課長を経て、平成29年(2017年)には主税局の総務課長となっています。
主要局の総務課長にもなっているので、同期十数人のなかでも順調な経歴と考えられるでしょう。
平成30年(2018年)大臣官房審議官(主税局担当)。令和3年(2021年)7月には現職の総括審議官になっています。通常は総括審議官を経た後は局長ポストに就くことになっています。
通常は国会終了後に人事異動がありますので、今年の7月には異動が予定されていたかもしれません。そして、局長ポストを経た後は、幾つかの報道にあるように、次官候補の一人と言われてもおかしくはないでしょう。
財務省の総括審議官の仕事は
中央省庁にはそれぞれ総括審議官とか総務審議官と言われる局長級ポストが用意されています。財務省については次のような規定が置いてあります。
財務省組織令(2020年3月31日)
第11条 大臣官房に、総括審議官1人、政策立案総括審議官1人、公文書監理官1人、サイバーセキュリティ・情報化審議官1人及び審議官11人(うち3人は、関係のある他の職を占める者をもって充てられるものとする。)を置く。
2 総括審議官は、命を受けて、財務省の所掌事務に関する特に重要な事項についての企画及び立案並びに調整に関する事務を総括整理する。
これだけ見ただけでは実際のところ何をしているのかは分かりませんが、財務省に関しては、公定歩合について日本銀行との間で調整する役割になっていたと言われています。
公定歩合は中央銀行たる日本銀行の専管事項ですが、財務省が行う政府の財政政策は日本銀行の金融政策と密接な関係があるため、情報交換の調整が必要だということでしょう。
このように、日本についてはあらゆることが政府と関係を持って進められているところが、難しいところです。こんな仕事であれば、それなりのプレッシャーもかかる職場なのでしょう。
東急電車内での暴行容疑で逮捕された財務省総括審議官はどんな人
現在のところ調べられたことをまとめてみました。午前零時半東急田園都市線ですから家に帰るところだったことでしょう。外でお酒を過ごしたのかどうかはわかりませんが、順調な人生にとんでもないことになったようです。
今後どのようになるか分かりませんが、乗客とのいざこざから暴行になったことのようですから、日本の場合では酒の上の過ちとして、深く反省すれば民事の方は示談で、刑事の方も何とか収まることでしょう。
それよりも、今後のどの様に財務省の中で扱われるかはこれとは別の問題となることでしょう。
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