弓道を練習するところは多くの場合は公共施設の体育館などにあるため、通常12月29日から1月3日まではお休みになってしまいます。
大部分の人たちは何処にも練習する場所がなく、正月行事で過ごしてしまいます。
お父さんたちも掃除を除けばやることもなく、練習することもできず、子供たちは勝手に遊びに行ってしまう、という感じでしょう。
それなら練習しましょう。巻藁?いいえ。私が、東京に住んでいたころ、2,3年おきにやっていた方法をご紹介します。
東京地域で練習できる道場
ズバリ言って全日本弓道連盟中央道場です。中央道場は公的施設のようなものですが、厳密にいうと官庁組織ではないため、基本一年中開いているのです。
ただし、開いているといっても午前中と午後だけですので、夜の時間は練習できません。夜はとても寒いので、引きたい方もいないと思いますが。
出かける日取りが決まったら、全日本弓道連盟中央道場に電話します。それぞれの時間帯ごとに料金500円がかかるのでご注意ください。
また、使用者は全日本弓道連盟の会員限定ですし、ID番号も記載しなければいけないのでご注意ください。
全日本弓道連盟の会員かどうかわからないですか。毎年、年会費を1000円、称号者3000円を払っている人なら大丈夫です。
12月29日、30日、1月2日、3日が利用可能です。では、12月31日、1月1日はどうするのか。答えは後でご紹介します。
中央道場への行き方
JR 山手線、中央線の代々木駅を降りて目の前の交差点の信号を左に折れて下っていき、次の交差点を右に曲がれば代々木口が見えます。
境内に入ったら守衛さんに軽く挨拶をして、鳥居方向ではなく右側に曲がってまっすぐ行きます。
小田急線 同じように参宮橋を降りて明治神宮方面に出れば西口がはるか遠くに見えます。西口に入ったら、左に曲がって歩いていきます。
私が行った経験では、明治神宮はご承知のように1月1日からは大混雑です。
どちらの入り口も参拝以外のルートには入場禁止として綱が張られたりしていますが、そんなものは無視して入っても問題ありません。
弓を持っているならああそうかと警備員も知らん顔しています。最初はどうかなとびくびくしていましたが慣れれば平気です。私の場合も特段トラブルもありませんでした。
クルマ 駐車場はありますが、至誠館関係は利用禁止なので、まともな方法では停まれません。当然1月1日からは近寄ることも不可能です。
中央道場での私の体験によるお作法
何処の道場でもそれなりに手順がありますので、私が何回か通った体験から標準的な練習の仕方及び注意点をご紹介しておきます。
着替えるところはあるのまたどんな服装をしているの
着替えるところは2回の講堂などを利用することになります。服装は弓道着で結構ですが、年始になると半分ぐらいの方が和服で練習しております。
一般の参拝客で振袖を着る人も少なくなったので、むしろ弓道場のほうが正月らしい感じになります。
道場の拝礼はどうするの
道場に入場の方法で入り、入り口付近で神棚に正対し、そのまま着座します。二礼二拍手一礼で拝礼します。終わったらそのまま立ち、退場します。
ここが、一般の道場とは違うところです。神棚がある道場でもそのまま立って二礼二拍手一礼が普通ですが、ここではほとんど方が正座をして行っています。
練習前と練習後には行います。
射の練習はどのようにしているの
中央道場は基本二射場で運用しています。
基本個人練習ですので、その場に集まった方で、五人で入場から本座まで、本座で揖をして射位まで、座射で一手です。退場も行います。
終わったらそれぞれで矢取に行きます。一番、二番の方が矢取をしてくれる場合もあります。そんな時は、お礼を言いましょう。
このような具合ですので、普段の練習に立射で数本ずつ引かれる方にとっては、とてもまだるっこしく感じるかもしれません。
これはこの道場のルールですので従うしかないと考えます。逆に普段できない射礼の練習ができると考えればよろしいかと思います。
1月3日は遠的射場に切り替わっていることがあります。これは道場に確認する必要があります。
こちらになると少しはくだけた感じになりますが、基本四矢又は六矢です。これは自分の矢を取りに行くわけにはいかないので前の立の人が矢取をしてくれるのが普通です。
後片付けはどうしているの
道場の午前及び午後の終了の時間になったら、いる人で道場のモップかけをするだけでした。的は特に言われない限り、安土整備もしなかったように思います。
途中で帰る人もいますので、時間の関係があって途中で帰る場合は、ひと声かけて帰ればよいと思います。
12月31日及び1月1日の練習は
お待たせしました。12月31日と1月1日の練習を紹介します。
答えは、毎年恒例に行われる年越し射会に参加することです。2021年は開催がどうなるか分かりませんが、通常11月に募集が開催されます。
参加料は3000円だったと思います。これに参加すると、12月31日は練習日として一日練習できたはずです。ただし、1月1日の昼間はさすがにお休みです。
申し込みをすると12月31日の入門許可書もついていたので、道場に行くために綱を張ってあるところをくぐり抜けても注意されることはありません。
年越し射会も開催の最初の年は、年末4射年始4射でしたが、最近は年末年始それぞれ一手になっていたかと思います。今では夜中に年越しそばもついていたと思います。
この企画の最大の良い点は、夜中に集団参拝があって、皆が賽銭を投げてくれる内側で参拝できることです。これだけでも価値はあります。
中央道場から拝殿までは普段の道を通るのですが、年末年始の参拝の通路と違うので、道は真っ暗です。明かりもついていませんので、歩くときは慎重にしてください。正月早々こけては一年が思いやられます。
雨でも降ろうものなら足袋も汚れますので、雪駄だったら足袋カバーそれか靴に履き替えることです。
初期のころは巫女の舞の奉納と、内側で太鼓を叩けたのが付いていましたが、今はどうなっているかわかりません。
射の合間はそれぞれ団体で参加しているメンバーもいて、お節料理など持ち込んで盛大にやっております。やりすぎないように気を付けてください。
散会は夜明けになります。これも中央道場から参道までは、それなりの距離があります。参拝のときと同じように、照明が全くありませんので、少々不安です。転ばないように慎重に歩いてください。
弓道の年末年始の練習のまとめ
東京地域については、全日本弓道連盟中央道場という施設があるおかげで、練習場がないという不便を感じる必要がありません。
特に年末年始に行くところがなければ、ぜひお礼参り、初詣を兼ねて年末、年始に一日ずつ行っていただくことをおススメします。
年末は特に普段と変わりない感じですが、年始は初詣も兼ねてという雰囲気になっているので、どことなく普段より華やかな感じがして素敵だと思います。
注意点は、寒さ対策をしっかりすること、また、食べ物を売っているところがないので、軽いものは途中のコンビニで調達することです。
年始になれば、屋台にでかけるという方法もありますが。
少し遠い方も行っていない方は初詣だと思ってぜひ覗いてみてください。
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