【最新情報】セミは本当に食べられる?安全性、調理法、昆虫食の未来まで徹底解説!

生活

「セミを食べる」と聞いて、あなたはどんな感想をお持ちになりますか?多くの方が驚きや戸惑いを感じるかもしれませんね。実は先日、アメリカの食品医薬品局(FDA)が、大発生したセミを食べる人たちに向けて、特に甲殻類アレルギーのある方への注意喚起を行ったことがニュースになりました。

このニュースをきっかけに、「一体セミは本当に食べられるのだろうか?」「食べ物として認識されているの?」「もし食べられるなら、どんな風に調理するの?」といった疑問が湧いてきた方もいるのではないでしょうか。この記事では、そんな疑問を解決すべく、セミを食べる文化から、最新の昆虫食事情、そして将来の食糧問題まで、皆さんに分かりやすくお伝えしていきます。初めてこの分野に触れる方にも丁寧に解説しますので、どうぞご安心ください。

【重要】甲殻類アレルギーをお持ちの方へ
アメリカ食品医薬品局(FDA)は、セミがエビやカニなどの甲殻類と近縁関係にあるため、甲殻類アレルギーのある人はセミを食べないよう強く警告しています。万が一の健康被害を防ぐため、アレルギーをお持ちの方は絶対に口にしないようにしてください。

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セミを食べることに関する最新の報道内容と背景

2021年6月3日に配信されたセミに関する報道は、世界中で話題となりました。アメリカで17年周期で大量発生する「17年ゼミ(ブルードX)」の出現に合わせ、多くのレシピが公開された一方で、FDAが注意を促したのです。

米で発生の17年ゼミ、甲殻類アレルギーの人は食べないで! FDA
【AFP=時事】米国で17年ごとに出現するセミを使った料理のレシピが多数公開される中、食品医薬品局(FDA)は2日、不用意に食べないよう警告した。
FDAはツイッター(Twitter)に、「言っておかなければならないことがある! セミはエビと近縁関係にあるので、甲殻類アレルギーがある人は食べないで!」と投稿した。
メリーランド、ペンシルベニア、バージニア、インディアナ、テネシーなどの州では今、「ブルードX(Brood X)」と呼ばれる17年周期で現れるセミが発生している。
今年のセミの発生は、寒さと一部地域で起きた豪雨の影響で遅れ、散発的となっている。それでも鳥や犬、そして一部の人のセミを食べたいという欲求は衰えていない。
香港生まれの米国人シェフ、バン・ライ(Bun Lai)さんは、地域住民らを公園でのセミ捕りに誘い、揚げたセミで巻きずしを作って振る舞った。
自身のインスタグラム(Instagram)とツイッターで、セミを捕まえて調理し、無料で振る舞うと告知したバンさん。「一緒に料理する食材を持ってきて。私と一緒にいろいろやってみてもいいし、食べるだけでもいい!」と呼び掛けた。

この報道からもわかるように、アメリカではセミを食用とすることに対し、関心が寄せられていることが伺えます。特に、バン・ライさんのように積極的にセミを使った料理を振る舞うシェフの存在は、その関心の高さを物語っています。

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日本における昆虫食の現状とセミ

では、私たちの住む日本では、セミを食べる文化はどれくらい浸透しているのでしょうか?実は、日本では古くから特定の地域で昆虫を食べる習慣があり、セミもその例外ではありません。

意外と身近な日本の昆虫食文化

皆さんは「イナゴの佃煮」や「蜂の子」と聞いて、どんなイメージをお持ちでしょうか?これらは、特に長野県をはじめとする山間部や農村地域で、貴重なタンパク源として食べられてきた歴史があります。昆虫食は、食料が豊富ではない時代や地域において、重要な役割を果たしてきたのです。

セミについても、地域によっては食用とされてきた記録があります。例えば、記事中でも触れられている通り、長野県や奈良県、沖縄県の一部地域では、過去にセミが食べられていたという話も聞かれます。東京の杉並区でも、ひっそりとセミを食す文化があったという話は、私たちにとって意外な発見かもしれませんね。

昔から昆虫食に馴染みのある信州には、こんな自販機が。
横浜ベイスターズで活躍中のルーキー牧選手の故郷中野市ですね😊[引用元ツイートへ]
— 太田屋お仏壇 (@butsudankuyou) June 3, 2021

上記のツイートからもわかるように、長野県のような昆虫食が根付いている地域では、昆虫食の自動販売機が設置されているほど、その文化が生活に溶け込んでいることがわかります。

進化する日本の昆虫食産業

近年、日本では食糧問題や環境問題への関心の高まりから、昆虫食が「未来の食」として再び注目されています。特にコオロギ食の開発は活発で、徳島大学発のベンチャー企業「グリラス」のような企業が、コオロギを使った食品開発に力を入れています。

徳島大学発のベンチャー企業「グリラス」(徳島県鳴門市)が、コオロギを使った食品の開発に取り組んでいます。昨年発売したせんべいは売り切れ続出。「虫の日」の4日、コオロギ粉末を5~10%配合したクッキーなどの通信販売も始め、昆虫食の普及を目指します。[引用元ツイートへ]
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) June 4, 2021

このように、昆虫食は単なる珍しい食べ物ではなく、新しい食品産業として発展しつつあるのです。将来的には、スーパーの棚に昆虫由来の食品が並ぶ日も来るかもしれません。

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セミを食べる世界の地域と代表的な調理法

日本だけでなく、世界各地でも昆虫を食べる文化は存在します。セミもその一つで、様々な国で食用とされています。

世界のセミ食文化

  • アメリカ: 前述のFDAの警告にもある通り、17年ゼミの大量発生時には食用としての関心が高まります。
  • 中国: 地域によってはセミが珍重され、ブームになることもあります。成虫だけでなく、土の中から出てきたばかりの幼虫(セミの抜け殻のような状態になる前)も食べられることがあります。幼虫は栄養価が高く、食感も良いとされています。
  • 東南アジア、アフリカ、中南米など: これらの地域では、古くから昆虫が重要なタンパク源として食卓に上がっています。セミもその一つで、揚げたり炒めたりして食べられます。

セミのおすすめ調理法と味のバリエーション

セミを食べる上で、最もポピュラーで無難とされている調理法は、唐揚げだそうです。油で揚げることで、香ばしく、パリッとした食感になります。他にも、地域によっては以下のような調理法があります。

  • 南蛮漬け: 揚げたセミを甘酸っぱいタレに漬け込むことで、さっぱりと食べられます。
  • みそ漬け: 味噌の風味がセミの旨味と合わさり、ご飯のおかずにもなりそうです。
  • 炒め物: 野菜などと一緒に炒めることで、手軽な一品になります。
  • 炊き込みご飯: セミの出汁がご飯に染み込み、風味豊かな料理になります。

そして、興味深いことに、セミの種類によって味が異なるとも言われています。これはまだ真偽が定かではありませんが、もし本当なら、食べ比べも楽しそうですね。

  • クマゼミ: 苦みがあると言われることがあります。
  • ニイニイゼミ: 香りが良いと評されることがあります。
  • ミンミンゼミ: あっさりとした味わいが特徴だそうです。
  • アブラゼミ: 濃厚な味がすると言われています。

セミを専門に研究し、食用としての可能性を探る「セミを食べる会」のような団体も存在するようです。昆虫食に興味がある方は、そうしたコミュニティに参加してみるのも良いかもしれません。

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未来の食糧としての昆虫食の可能性

なぜ今、昆虫食がこれほど注目されているのでしょうか?それは、将来の地球が抱える深刻な食糧問題と密接に関わっています。

環境に優しく、高効率なタンパク源

世界の人口は増加の一途をたどり、2050年には90億人を超えるとも予測されています。それに伴い、食料、特に動物性タンパク質の需要は大幅に増大することが見込まれています。しかし、現在の畜産では、広大な土地や大量の水、飼料が必要となり、温室効果ガスの排出も課題となっています。

ここで昆虫食が注目される理由は、その優れた環境負荷の低さ栄養効率の高さにあります。

  • 少ない飼料で生育可能: 昆虫は、牛や豚などの哺乳動物に比べて、同じ量のタンパク質を生産するのに必要な飼料の量が格段に少なくて済みます。例えば、コオロギは牛の12分の1、豚の半分以下の飼料で済みます。
  • 省スペース: 垂直農法のように狭いスペースでも大量に養殖できるため、土地の利用効率も非常に優れています。
  • 低い温室効果ガス排出: 畜産に比べて、メタンガスなどの温室効果ガスの排出量が大幅に削減できます。
  • 高い体質量変換効率: 昆虫が食べた植物のエネルギーを自らの体にする効率は平均40%とされています。これは魚類(10%)や恒温動物(1~3%)と比較して非常に高く、効率の良い動物性タンパク質の供給源となり得ます。

栄養満点!多様な昆虫食の選択肢

昆虫は、栄養学的にも優れた食材です。私たち人間が必要とするタンパク質はもちろん、良質な脂肪酸、そしてビタミンミネラルが豊富に含まれています。例えば、コオロギには牛肉と同等かそれ以上のタンパク質が含まれ、さらに食物繊維や鉄分、カルシウムなども豊富です。

食用とされている昆虫の種類は非常に多く、その多様性も魅力です。

  • カメムシ目: タガメ、カメムシ、セミなど
  • コウチュウ目: ゲンゴロウ、ガムシ、タマムシ、ゴミムシダマシ、カミキリムシ、コガネムシ、クワガタムシ科、ゾウムシなど
  • チョウ目(幼虫が主): カイコガ、ヤママユガ、スズメガ、ボクトウガの幼虫、ヤガの幼虫、コウモリガ、ツトガ、メイガなど
  • ハチ目: ハチ(クロスズメバチ、アシナガバチなど)、アリ、ツムギアリ、ミツツボアリなど
  • バッタ目: イナゴ、バッタ、コオロギ、ケラなど
  • ハエ目: ハエ、チーズバエ、ミギワバエ、カ、ウシバエ属など
  • その他: カワゲラ、トビケラ、ヘビトンボ、シロアリ、ゴキブリ(食用種)、サソリ、タランチュラなど

このように見ると、私たちの食卓には馴染みが薄いかもしれませんが、世界には非常に多くの種類の昆虫が食用として利用されていることが分かります。

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まとめ:セミは食べるもの?未来の食糧としての可能性

「セミを食べる」という話は、最初は少し驚きを伴うかもしれません。しかし、今回ご紹介したように、世界には古くから昆虫を食べる文化があり、私たち日本人にとっても全く縁がないわけではありません。

そして、今後の人口増加や食糧不足という地球規模の課題を考えると、昆虫食は非常に有望な食材として、現在も研究が進められています。栄養価の高さ、少ない飼料で効率よく生産できる持続可能性、そして環境への配慮といった点で、昆虫食は未来の食卓を支える重要な鍵となるかもしれません。

人間はもともと雑食性であり、実に様々なものを食してきました。セミもまた、その多様な食材の一つとして、私たちの食の選択肢に加わる可能性があるのです。この記事が、皆さんの食に対する視野を広げ、将来の食卓を考える上での参考になれば幸いです。

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