ツルネ―つながりの一射ー第9話では風舞高校が合宿に出かけることになります。ところが偶然にも辻峰高校とダブルブッキングしていたため、弓道場で合同練習のような形になってしまいます。
そのなかで辻峰高校を引っ張ってきた二階堂永亮の屈折した過去の状況が語られることになります。
ツルネにおける二階堂永亮のいきさつ
二階堂永亮は桐先中学で鳴宮湊の先輩でした。と言っても1年上だけですけど。桐先中学に入る前から伯父に弓道を習っていたのですが、それが斜面打起しの射法だったのです。
ところがある事情から二階堂の伯父さんは射に行き詰ったようで、指導者を必要としていました。
伯父さんは付近に適切な指導者がいないため、正面打起しでもある西園寺先生に指導を仰ごうとするが、西園寺先生は高齢のために断られます。
それを逆恨みに思った二階堂は西園寺先生のところに出かけますが、その時に鳴宮と藤原が指導を受けていたことに不快感を感じているのです。そして、二階堂はいつかは鳴宮と藤原を打ち負かしてやろうと考えているのです。
📺「ツルネ -つながりの一射-」
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全国大会に向けて、夏合宿を行うことになった風舞高校弓道部。海の近くにある弓道場を貸し切って練習に打ち込めるとあって、盛り上がる湊たち。だが、施設に到着すると、そこには辻峰高校弓道部の姿が。→ pic.twitter.com/RrpPkl5U4M— 『ツルネ』公式🍃TVアニメ2期放送中! (@tsurune_anime) March 1, 2023
弓道における指導者との関係の問題点
弓道に限らないかもしれませんが、おける指導者との関係の問題点としては次の点があります。
①いわゆる正しい引き方、作法が確立していない。弓道は江戸時代まで、各流派がそれぞれの方法を守ってきたこともあり、全体的な統一が考えられるようになったのは、昭和の時代です。
弓道教本も概略は示しているものの、そこまで詳しくは語っていないのが実情です。一説によれば教本は指導の際の手引きとして作られていて、統一見解を示したものではないとも言われています。
②学校などでは指導者が決められているので、とりあえずは問題ないとしても、実際に弓道の実技に習熟した指導者が配置されていないこと。このため、指導者不在で練習するしかないということ。
③一般の場合でも指導者が確立されていないため、特に初心者が様々な人からアドヴァイスを受けてしまい混乱してしまうこと。
それだけならまだしも、自分の経験値を押し付ける可能性があるため、初心者がどちらの意見を聞いていいのかわからなくなってしまうこと。
戦前までさかのぼれば、武道を修練するためには、各道場に入門する必要があったため、その指導方法に全面的に服従することが求められていました。
逆の意味で指導者はその門人の修練に責任を持つ必要があったのです。そのため、入門という形をとる必要があったのです。
例えば何らかの事情で転地する場合でも、今までの指導者から紹介状を持って、紹介されるという形式をとっていました。戦前ではありませんが、平成になってもそのような光景を見かけたことがあります。
指導者も他の所属の人には決して指導しないという不文律があったと聞いています。
確かに、それまでどのように指導されて、どのレベルにいるかわからない人に安易に、今後の継続性もないままに指導するわけにはいかなかったのです。そのぐらい厳しい社会だったのでしょう。
現代になって人の流動性も格段に進み、指導者というよりは個人の自由と権利が尊重されるようになったため、そのような厳しい制限はなくなってきたのです。
逆にこれによって、それぞれの人が勝手に教えたり、アドヴァイスをしたりしているのです。これによって正しい教え方もあるでしょうが、その人の経験だけでアドヴァイスするためその人に合っていないこともたくさんあるのです。
そしてその人の全体を見ているのではないので、最後まで面倒を見ることができないのです。
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現代における指導者との関係は
現代ではそのような厳しい師弟関係はありません。それだけに、弓道場の雰囲気によってはいろいろな人が、気楽にアドヴァイスをしてくることもあります。それがすべて、その人に合っていれば良いのですが、そうでない場合の方がかないあるでしょう。そんな時指導を受ける場合にはどのようにしたら良いのでしょうか。
一番良いのは、その指導をその時は聞いておいて、その場では実践しますが、自分に取り入れるのは、後で判断するということです。
弓道は身体感覚ですから、指導者の身体感覚がそのまま生徒の身体感覚に合致するかどうかもわかりません。そんなことから、いろいろアドヴァイスをいただいても、最終的に自分が納得するしかないのです。
このやり方も、ある程度、得失がわかるようになる参段以上であれば当てはまるかもしれませんが、初心者の場合はそんな応用は利かないでしょう。中には指導者に合わせた引き方をして見せる器用な人もいるようですが。そんな時は、少しでも権威ある人に合わせるしかないような気がします。
ツルネ 指導者との関係の感想のまとめ
他の競技種目も同じような感じだとは思いますが、弓道の指導者を探すというのはとても大変です。なんといっても自分に合う、会わないが必ず出てきてしまいます。そんな中で良い指導者に巡り合うことはとても幸福なことです。
皆様も、いろいろな人の中から良い指導者に巡り合えることを期待します。
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