弓道を始めるにあたり、まず必要になるのが弓道着や弓具ですよね。しかし、これらを全て揃えるとなると、それなりの費用がかかるものです。「できるだけ安く手に入れたいけれど、失敗はしたくない」そうお考えの方も多いのではないでしょうか?
この記事では、弓道用品をネット通販やオークションで購入する際のポイントを、筆者の実体験に基づき詳しく解説します。事前に手に取って見ることができないネット購入の不安を解消し、ご自身にぴったりの弓道用品をお得に手に入れるためのヒントが満載です。ぜひ最後まで読んで、賢く弓道用品を揃えましょう!
弓道着・袴をお得に購入する際の注意点
弓道着、袴、足袋など、弓道の稽古に欠かせない衣装。これらをネット通販やオークションで手に入れることは、実はとても一般的です。サイズ選びのポイントを押さえれば、トラブルなくお得に購入できますよ。
弓道着・足袋はネット通販が便利!
弓道着や足袋は、ネット通販での購入が非常におすすめです。特に足袋は、弓具店だけでなく一般的な白足袋のサイトでも数百円で購入できることが多く、私もよく利用しています。
もう一つ裏ワザ的には足袋カバーという商品を使う手があります。一般的に足袋カバーは外出の際足袋が汚れるのを嫌って足袋の上にはくものですが、インナーのソックスをはけば十分実用になります。ただし、これを嫌う人もいますので注意してください。
購入の際は、ご自身の正確なサイズを把握しておくことが最も重要です。サイズさえ間違えなければ、ほとんどトラブルなく使用できるでしょう。
弓道用「黒袴」をお得に手に入れる方法
弓道用の黒袴は、弓具店で購入すると6,000円以上するものが一般的です。しかし、ネット通販サイトで「馬乗り袴(うまのりばかま)」と検索してみてください。4,000円程度から購入できる商品も見つかるはずです。特に剣道用の袴は販売量が多いのか割安の値段になっています。私も試してみましたが、ややサイズが小さめかなと思う以外は特に違和感がありませんでした。
品質については実際に手に取って確認できないのが難点ですが、予算を抑えたい方には有効な選択肢となります。繰り返しになりますが、袴のサイズは「前紐の下から裾までの長さ」で決まります。ご自身の身長や着物の丈に合わせて、適切なサイズを選びましょう。
和服着用時の「縞袴」を賢く購入する
審査や特別な行事で着用する機会がある縞袴(しまばかま)。こちらもお得に手に入れる方法がいくつかあります。
- 失敗したくないなら「男性用和服通販サイト」
確実に手に入れたい方は、男性用和服の通販サイトを見てみましょう。ポリエステルの縞袴が5,000円〜6,000円程度で販売されています。通常の縞袴は1万円以上することが多いので、かなり手頃な価格で手に入ります。ポリエステル素材はシワになりにくく、お手入れがしやすい点も魅力です。 - 掘り出し物を見つけるなら「オークション」
さらに費用を抑えたい、または品質にこだわりたい方は、オークションサイトも選択肢に入ります。正絹(しょうけん)の馬乗り袴が2,000円程度から出品されていることもあります。
ただし、オークションの場合は商品の状態を細かく確認する忍耐力が必要です。シミや汚れがある場合もあるため、商品説明をよく読み、写真も入念にチェックしましょう。紐下サイズが明記されていることが多いので、問い合わせの手間が省けるのは助かりますね。
経験上、馬乗り袴は競合が少ないため、新品でなければ2,000円〜数千円程度で落札できることが多いです。配送料も1,000円以内がほとんどなので、チャレンジしてみる価値は十分にあります。私自身もこれまで2着ほどオークションで落札しましたが、後悔したことはありません。
和服(着物)の購入について
和服、特に紋付(もんつき)の着物をオークションで購入することは、個人的にはあまりおすすめしません。紋が合わない可能性や、中古の着物に対する抵抗感があるためです。紋付は高価になる傾向があるため、結局は弓具店で取り扱っている黒紋付が妥当な選択肢になることが多いでしょう。
弓具をお得に購入する際の注意点
弓、矢、弽(ゆがけ)といった弓具は、弓道において非常に重要なアイテムです。ネット通販の場合、基本的には弓具店のサイトからの購入となるため、実店舗で購入するのと品質面で大きな差はないことが多いです。ここでは、特に注意が必要なネットオークションでの購入について詳しく見ていきましょう。
弓をネットオークションで買う際の注意点
弓は、竹弓であれば10万円以上、カーボン弓やグラス弓でも4〜5万円するものが、オークションでは数分の一の価格で手に入ることもあります。非常に魅力的に映りますが、購入には細心の注意が必要です。以下の点をクリアできれば、自己責任で入札を検討しても良いでしょう。最近では、弓の扱いに慣れた出品者も増え、詳細なデータが記載されていることもあり、以前よりも安心して購入できるケースもあります。
- 弓力が不明な場合が多い
弓の取り扱いに不慣れな出品者が多いため、弓力が明記されていないことがあります。問い合わせても的確な回答が得られない場合も少なくありません。表示があったとしても、弓の厚みや重量から推測される弓力と大きく異なることも。結局は、厚みと重量から弓力を推測するしかありません。これがわからない限り、購入は避けるべきです。 - 並寸・伸び寸の違いがわからない
弓の全長が記載されていない場合も多々あります。しつこく全長を確認し、ご自身に必要な並寸(なみすん)か伸び寸(のびすん)かを判断するしかありません。 - 弓の古さが判断しにくい
写真で判断するしかありませんが、これが最も難しい点です。弦が張ってある弓であれば、ある程度は弦が張れる状態であること、そして張り顔(弓を張った状態の形)や弦通り(弦が弓の中央を通るか)を推測することができます。
弦が張られていない弓は特に要注意です。古くて劣化している場合、弦を張った途端に剥がれてしまったり、胴が抜けて(弓の芯がずれて)いたりしても、外見からは全く判断できません。私自身も、このような弓に出会ってしまった経験があります。 - 送料が割高になる
弓は長尺物であるため、数千円以上の送料がかかることがほとんどです。落札価格に加えて送料も考慮に入れた上で入札しましょう。
矢をネットオークションで買う際の注意点
矢は弓に比べてリスクが少なく、比較的安心してオークションで購入できるアイテムです。ご自身の矢の全長と重さ(箆張り(のばり)の目安になります)が分かっていれば、ほぼ問題なく使えるものが手に入るでしょう。軽すぎる矢は箆張りが弱くなる傾向があるので注意してください。
羽の状態は画像で判断するしかありませんが、これは比較的見分けがつきやすいポイントです。
最も重要なのは、決して入札を焦らないことです。一度決めた値段を上回られても、「縁がなかった」と諦める気持ちも大切です。
弽(ゆがけ)をネットオークションで買う際の注意点
弽も、ご自身の標準的なサイズを把握していれば、失敗することは少ないでしょう。銘のある古い弽が出品されていることも多いですが、個人的には古い弽はあまり好みではないため、興味はありません。しかし、中には古い弽に魅力を感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。ご自身の好みに合わせて検討してみてください。
弓道用品をネットで買う際の心構え:まとめ
これまで、弓道着や弓具をネット通販やオークションで購入する際のポイントを解説してきました。ネットでの買い物全般に言えることですが、弓道用品の購入においても、決して焦らないことが非常に重要です。
良い弓道用品との出会いは、一度逃してもまた次の機会が必ず訪れます。「縁がなかった」と潔く諦めることも大切です。今回の記事が、皆さんの弓道用品購入の一助となれば幸いです。
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