弓道の竹弓は新作を買えば相当な値段がします。そうなると、手を出したくなるのがオークションです。
しかし、素性がわからない、スペックも調べようがないなど、若干の問題も生じる恐れもあります。また、落札したものがイメージと異なる場合もあります。
このため、試した経験を踏まえて、注意点を紹介します。
そもそもオークションとは
オークションについて知らない人もいるかと思いますので、簡単にご説明します。ほとんどの人はヤフーオークションですからヤフーオークションのサイトに行きます。
ほしいものを検索します。この場合竹弓ですから、「弓道 竹弓」で検索すれば、その時に出品されている弓がずらりと出てきます。
最初は、ヤフーのおすすめ順に出てきますから。残りの日にちの短い順に変更すればいつまで期限かはわかります。
写真、現在の値段、入札者が書いてあるのを見ながら選びます。あまり深く考えずに、気に入りそうなものを選んでウォッチリストに入れておいて、後ででゆっくり選択することもできます。
物によっては即決価格が書いてあってその値段で入札すればすぐ落札します。どうしても欲しければ、この措置になるはずです。
入札期限になったらその時の最高価格をつけた者に落札されます。
落札したら、価格とたいていは配送費別ですのでこれの合計をクレジットカードで払えば荷物が届く仕掛けになります。
弓道の竹弓をオークションで落札するときに製品として気を付けること
通常の物品はこんな手順で購入できますが、弓道の竹弓の場合は若干注意が必要です。
出品されている竹弓は基本的に中古ですので保証はありません
画面をよく見て、傷、割れ、古さ加減などは自己責任で判断するしかありません。中には、割れていたり、欠品しているのも平気で出品されています。
弦が張ってなければ、弦が張れるかどうかも分かりません。張ったときにどういう成りになるかもわかりません。また、弦が張ってあっても行射できる保証はありません。
実際に、弦が張られていないものを購入して、最初に張った段階で、外竹、内竹がはがれてしまうこともありました。また、張った場合の成りも、握りの部分が抜けているものもあります。
高額のストアの製品ならなんとなく安心できるかもしれませんが基本ノークレーム、ノーリターンですから、到着してすぐ壊れても、クレーム処理できません。
竹弓の銘もわからないものもあります
先方もわからないものは書けないし、下手に書いて間違っていた場合は、まずいことになるので、不確かなものは書けないでしょう。自分でじっと見て判断するしかありません。
竹弓のキロ数もわかりません。
測定結果が書いてあるものもありますが、半分以上はわかりません。その場合は、弓の握りの下の竹の部分の厚さで判定するしか方法がありません。
大体18㎜ぐらいだと22㎏以上になります、17㎜ぐらいだと18~20㎏ぐらい、16㎜ぐらいだと16~17㎏と想像するしかありません。
弓の握り下の竹の部分の厚さを質問で確認します。これでもおよその数字ですので1㎏単位の強さを求めるのはほぼ不可能です。
場合によれば、質問してもこの数字を答えてくれない場合もあります。この時は、弓の重さを聞いて考えるしかありません。大体600gぐらいで18㎏ぐらいだと想像しております。
竹弓の長さもよくわからないことがあります
並寸、伸び寸の区別を書いてあるものもあります。全長○○㎝と書いてあるだけの場合、竹に沿って測っているのか、そのままの全長なのか、弦を張った状態の長さなのかを推測することも必要です。
竹弓の現状渡しですのでこんなことは想定の範囲です
例えば握りがなかったり、ボロボロで使えなくなっていたり、矢摺籐、飾り藤がなくなっていたり、はがれていたりするのは当たり前と考える必要があります。
古いものになればなるほど汚れた感じになってきますので、自分でクリーニングするしかありません。
以上のようなリスクがたくさんあります。こういう可能性をあらかじめ承知して、初めて参加できるのです。
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竹弓をオークションで落札するときに取引として気をつけること
一般にオークションの落札には若干の特徴があるのと、輸送料の問題があります。
オークションの落札の様子について
人気のある例えば入札者が多数いる製品については、取引期限直前になって、値段が急速に上がる傾向があります。
中には自動落札の設定がいれてあり、値段をつけると自動的にすぐ上の値段がつけられてしまいます。
こういう状況に巻き込まれると、熱くなってしまう可能性がありますので、自分の出しても良い値段の範囲を明確に決めて臨むことです。
あくまでも中古品ですし、その後の保証もないので冷静に対処することが必要です。
入札期限が過ぎても入札されない製品は、何日かすると再び出品されます。こういうものもすぐ入札しなければなどと考えないことです。
竹弓の配送費について
竹弓についてはこれが大問題です。詳細は各頁の配送費が載っています。中には載っていないものもあります。
竹弓は全長が長いため、かなり特殊なものですので、配送費は近いところでも5千円程度、遠ければ8千円とか9千円になってしまいます。
たとえ、安く2、3千円で落札したとしても、場所によっては1万円を超えてしまう勘定になります。
竹弓を選ぶ時に出品者の地域で選ぶのは、本末転倒ですが、入札される場合には、配送費についても頭の片隅に入れておく必要があります。
このため、場所が近ければ直接引き取りを申し込む人もいますが、受けてくれるかどうかは出品者次第です。
弓道の竹弓をオークションで買うときの注意点はこれ!のまとめ
弓道の竹弓をオークションで入札する際の注意する点をまとめてみました。
何しろ一張10万円以上する弓が、古いものでは数千円で落札できるのですから、興味が出てくると思います。
でも、ここには様々なリスクが潜んでいますので、それを踏まえて、冒険してみたい方が参加することをお勧めします。何しろ、いくら高級な竹弓でも壊れてしまえば杖にしかなりません。
こういう目で見ていくと、確かにそれなりの値付けにはなっているとも思われます。新しそうなものはそれなりに高い。新品の半分以上の価格になっていたりします。
素性がわからないものは、グッと落ちて数千円になっております。これもリスクを含んでのことでしょう。
私も先日一張オークションで落としてみました。思い切りリスクをとって、3千円ぐらいで半世紀以上前の古―い弓を手に入れました。
梱包を解いて、しばらくは眺めていましたが、作業にかかろうと弦を張ろうとしたところ、バーンと大きな音がして、見事に内竹、芯、外竹がバラバラになりました。
こうなると自分で修理するか、製作者に修理を依頼するしかありませんが、さすがに修理依頼は恥ずかしくてできません。
こんな場合は自分で修理します。そのぐらいの覚悟もって望むことが必要だと考えます。修理の練習も一つの経験ですから、ゆっくりやってみたいと思います。
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