弓道初段を目指す中年のためのステップバイステップガイド

弓道の審査対応

弓道教室で弓道を始めて半年ほどで終了する方がほとんどでしょう。その人が弓道の正式な資格である初段を認許されるまでどのような道のりがあるのかをまとめてみます。

中年の方で今までは人に指示することが多かった人が、今度は生徒になって教えられるのもよい経験だったかもしれません。やっと教室が終了しても、まだまだやることが出てきます。

その際に起こる疑問、「どのように何を練習するの。」、「誰が教えてくれるの。」、「審査を受けるのにはどんな準備をしなければならないの。」などを解説します。

未知の分野に飛び込むと、1年後、3年後には自分がどうなるのかが想像できないものです。

指導者は「気楽に聞いてください。」と言いますが、初心者にしてみれば、「こんなこと聞いて怒られないかしら。」と、遠慮します。

一般的な例ですが、初段までの全体像を概観しましょう。

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弓道教室卒業後、初段を目指す道のりとは?

地域によっては、弓道教室が半年で終了してしまうところもありますし、一定の段をとるまで教室で面倒をみてくれるところもあります。

教室が終了した後は、一般の人の練習時間の内で、場所を区切ったりして、地域の連盟の方がフォローアップをする例が多いでしょう。

いずれにしても練習開始から半年ぐらいを想定してお話しします。

この段階の実力では、とても一般の人に混じって自由に練習できる状態ではありません。ものにするには続けることが必要なのですが、この段階でかなりの方が抜けてしまいます。

私の友達もそうでした。どうも世の中でいろいろ指示してきた人が、今度は、こんなことしてはダメ、とか注意されるととっても窮屈に感じてしまうようです。

指導者の視点 – 経験者からの内部情報

習うほうからすると教室は教えてもらうという前提で集まるものなので、行きやすいのです。教えるほうにしても他のことを気にせずに教えることに専念できます。

指導者と言えどもボランティアですから、どれだけ指導者を道場に張り付けられるのかは、その団体の事情にもよります。

大きな団体は比較的余裕があるのですが、2、30人の団体では、そんな余裕もありません。

また、しっかりした指導者がいれば良いのでしょうが、大部分の指導者はまだ発展途上で自分も練習しなければならない事情もあります。

運悪く指導者がいなくて、一般の人と混じるとなると、気後れしたり、何か言われるのではないかと心配になり、足が遠のきます。

一般の方の方だって、全体の練習の流れを乱す訳のわからない人、突然予想できない動きをする人がいたら、練習になりません。

私も、この段階で、知らない人が仕切っている時は、とても行きずらかった記憶があります。

教室での指導者の方がいればほっとしますが、そうでなければ、そのまま帰りたくなります。

連盟の方もそこらはわきまえて、なるべく指導者がいるようにするのですが、手が回らなかったりします。

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初段を目指すための1年間の練習内容と重要なポイント

地域の連盟の方の指導のもとで練習していきます。射法八節の練習の精度を上げていきます。

半年間の弓道教室だけでは、順番も動作も身についていないので自然になるまで練習していきます。

実は、これに加えて、重要な手順を習得する必要があります。

座射による射法の手順

多くの教室では、人が多い、時間が限られることから、手順の簡素な立射で体験的に練習することが多いのです。正式な試合、昇段審査では座射が基本です。

最初はすごく煩わしく感じ、「何でこんな手順が必要なんだろう。」と不満に思いますが、多人数がスムーズに進行するための手順と考えていただきたいのです。

座射による射法の手順をマスターしておかないとデビューすらできません

ただ、物理的に足とか膝の関係で座れない人には正式な立射の手順もありますので、これを覚える事が必要です。

射礼の手順

弓道は、射場に入り、礼をして、定められた姿勢を保ち、定められた歩き方をし、本座に座り、揖をして射位に運び、座射による射を行い、退場口に進み、礼をして退場するまでが一つの流れです。

最初はこの手順になじむのが大変です。しかも、多くの場合5人で行いますので、立つポイント、矢をつがえるポイント、打ち起こすポイントなどが細かく決まっています。

ついには「なんで、こんなことやるのか。弓を引きに来ているのだから、弓を引くだけのところはないのか。」と思ったりします。

私も最初の頃はこの手順が呑み込めず、かえってこれに反発していました。

指導者の視点 – 経験者からの内部情報

この手順、各動作の注意点ができていないと、射だけでは全く評価されません。弓道というと弓を引くことだと思いがちなので、そこの頭の切り替えが必要だと思います。

例えば、野球を考えてみればわかります。野球でも単にピッチャーが投げてバットで打つだけでは成り立たないですよね。

バッターボックスに立つ順番もあるし、何回バットを振れるかも決まっていますよね。打ったら走らなければいけないし、アウトになればさっさとベンチに帰ります。

全く無人の道場で好き勝手に引いているならそれでも良いですが、多人数で射をしようとすれば、一定のルールが必要になるのです。

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弓道の初段審査への心構えと準備

初めて1年から2年程度で、審査を受けてみないかと勧められます。これは、指導者が座射による射法とか射礼の仕方を見ていて、声をかけます。

全日本弓道連盟のでは初段の資格基準として、「射型・体配型に適って、矢所の乱れぬ程度に達した者」としています。つまり、的中については触れていないことがポイントです。

時々立射で的に当たるが、射礼には全く無頓着な人がいます。本人は運動神経が良いのか上手だと思っていますが、射礼の枠組みの中では全く評価の対象になりません

悪いことにこういう人が受けないかと誘われないと、「自分の方が上手なのに何で声をかけてくれないんだ。」と、かえって逆恨みしてしまいます。

また、審査を受けるためには、地方連盟の支部からの推薦が必要です。

その方が晴の審査の場で動作の手順ができていないと、同じ組み合わせの中で出場した人が、わからなくなったり、混乱したりして、迷惑がかかります

だって皆初めてなので、知らないことが起こったらびっくりしてしまいます。

同じ審査を受けるのですからすべて自信があるわけではないので当然でしょう。推薦した支部の責任にもなります。

審査を受ける場合は、正式に各都道府県弓道連盟に加入して、審査費用を添えて審査の申し込みを行います。

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弓道の初段審査の手順

正式には無指定の審査ということになります。これは受審者の射礼をみて、段位、級位を与えるもので、社会人の大多数はこの審査により初段が与えられます。

当日はバッチを忘れないように着けておいてください。弓については、地域によりますが、自分の練習場の弓を貸し出して、持ち込むところもあります。

審査の内容は2つあります。

学科審査

問題が公開されており、その中から当日指定された2問を回答します。2問でB4の用紙一枚に書きます。何も書かないと採点できないので、半分以上八割ぐらいは書きましょう。

内容は弓道教本第一巻に入っておりますし、インターネット上には様々な人が模範解答例を掲示されています。

最近はコロナ感染の関係で当日の筆記は無くなり、レポート提出になったのでやり役くなったことと思います。その分くれぐれも読みやすいように丁寧に、誤字、脱字にも気を付けて作成してください。

行射審査

射礼全体の内容で問われます。必ずしも的に当たる必要はありませんし、初段レベルで当たる人はほとんどありません

要はどれだけ手順の中で注意すべき点ができているかということです。この手順をしっかり身に着けることです。

各支部でも審査を受ける人にはおさらいの講習をすることでしょう。特に失の処理も一通り覚える必要もあります。

動作は、家でも復習できますし、最近では、各種動画もアップされていますので、参考になることでしょう。

最後に大切なこと。前日に道具の点検は必ずしておいてください。特に矢の筈が割れていないか、中仕掛けの状態は必ず確認することです。

本番で矢こぼれをするほどもったいないことはありません

矢こぼれをしてしまうと、本人も動揺するでしょうし、射の内容が全く分からないので、審査員も評価するわけにはいかなくなってしまいます

そうすると、初段を与えるのは難しいかなということになります。

そして初段合格

順調に学科試験も回答ができ、行射が進行したの後は、合格発表を待つだけです。合格したら素直に喜びましょう。

登録料を納めれば、後日、所属の連盟支部を通じて認許状が届きます。おめでとうございます。これまでお世話になった指導者の方にはお礼を言いましょう。

初段合格はたぶん中年になって久しぶりにもらえる公的な資格です。当日の様子は20年たっても思い出せるほど楽しい記憶です。

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弓道初段合格後 – 次なるステップへの道

弓道教室に入門して1年から3年ぐらい、初段を認許されるまでの道のりを紹介してみました。

ここまでくれば、趣味としても立派に「弓道初段」と記載できるでしょう。しかし、これはほんの入り口です。二段、三段と上がるにしたがって、課題も増えてくるでしょう。

また、一つ一つの克服に時間もかかるようになります。最初は1年ごとに改善できていたことが、2年取り組んでとか5年取り組んでとかいう状況になります。

しかし、これを克服していくことに、道としての深遠さ、深い喜びがあると思います。ご健闘を祈ります。

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