覗いてみたい弓道称号者からの審査。錬士、六段、教士、七段、八段

弓道の審査対応

弓道の審査は無指定から始まって五段までの段位を受けていきます。五段は連合審査といって複数の地方連盟の所属の審査員による審査になります。

そこからが中央審査で、最初にあたるのが錬士という称号の審査になります。その後、六段、教士、七段、八段と続いていきます。この審査の内容をご紹介していきましょう。

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弓道の段位と称号の一覧と内容

ここでちょっとおさらいをして弓道の段位と称号の一覧を説明しておきます。その前に級位というのがありますが、これは省略します。

通常、初段、弐段、参段、四段、五段と来て、六段、七段、八段まで審査が続きます。段位としては九段、十段がありますが、これは審査の形を取りません。

称号の方は、錬士の後に、教士、範士という順序になります。錬士と教士は審査がありますが、範士は審査の形を取りません。

順番は最初に示した通りですが、五段の後に錬士を受け、その後六段、教士、七段というのが通例です。

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弓道の錬士審査の内容と合格率

始めて受ける中央審査が弓道練士の審査になります。五段まで進んでこれを受けると称号士になるということで、かなりの方が受けることになります。

審査規程によれば、「(1) 志操堅実であって弓道指導の実力を有し、且つ精錬の功顕著であること、(2) 五段以上の段位を受有すること」とされています。

一般に称号士と言われているのは、練士、教士、範士の三種類です。練士の人数は5千人弱教士は2千人ぐらい、範士は100人いかないぐらいの人数です。従って全部合わせても6~7千人ぐらいですので、公称の弓道人口14万人の内の5%未満の人数になります。

審査の内容は学科審査、術科審査、面接(口頭試問)の三種類があります。学科審査は五段までの延長線上ですのであまり変わり映えしないのです。

最近は新型コロナウイルス対応ということで、審査申し込み時にレポート提出ということになってしまいました。

術科試験は一次審査と二次審査があります。この二次審査というものが一つのハードルになります。受ける身分からするとどうしても二次審査のことが気になるのです。そのための準備もしていますが、二次審査があるということによる重みは予想以上の精神的なプレッシャーになります。

錬士の一次審査

一次審査は通常の審査方式です。和服着用ですので肌脱ぎ、たすき掛けは必要になります。一次審査で束中する必要があるかないかですが、20年以上前は一本でも通過していた事例が見かけられましたが、現在ではほとんど見かけなくなりました

束中した中から選んでいくというのが基本でしょうからそれでも仕方がないかと思います。公式には審査員5名の内3名の方が認めた方が通過になります。そういう意味では全員通過しても良いのですが、結果として10%未満の方しか通過していないようです。

錬士の二次審査

一次審査の結果が発表されるとすぐに面接が始まります。最近は新型コロナ対策ということで、ある程度区切って発表されるのでよろしいのですが、それまでは長い間待って、夕方一斉に発表、直ぐに面接ととても慌ただしい雰囲気でした。

面接も審査員二人の前に進んで、若干の話の後、質問をされるだけなので慣れた方なら心配ないのですが、中には緊張して何も答えられない人も出るようです。そんな人でも後でフォローがあるようですので、それほど心配したことはないような気がします。

審査員もなるべくリラックスできるように配慮しているような気がします。中には片手指建礼が言えなくて、実演したという人もいますので。

二次審査のハイライトは持ち的射礼です。一次通過者が5人毎に集まって、間合いの打ち合わせ、位取りの位置の確認をした後、審査が始まります。この時は、片矢でもかなり合格しているようです。

片矢も当たらなければあきらめるしかないようです。一次審査の半分ぐらいが合格しているイメージです。規定によれば、1次審査と2次審査を合わせて70%以上の得点で合格ということになりますので、一次で3人の人は二次で4人の合格票を得る必要があるのです。

コロナ対策前は一年に一度その年の一次合格者を年末に中央道場に集めて、二次審査の再審査を実施していました。今では、個別に次回の審査に二次から参加する形になっています。

この年末の臨時審査は独特の雰囲気があるものです。何しろ、後がありませんから、同じ立の人を集めては空いた場所で練習したり、かなり殺伐とした雰囲気の中で開催されます。

コロナ対策後は次回の審査に二次審査から加わることになったので、このほうがゆったりしているかと思います。

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弓道の六段審査の内容と合格率

六段審査は練士審査のような特徴はなく練士の一次審査と同じ方式で実施されます。学科審査もありましたが、現在では申し込み時にレポート提出になっていますので、その日には何も対応する必要がないのです。

審査規程によれば、「射形・射術・体配共に優秀にして射品高く、精錬の功顕著な者」ということになっていますので、あまり変わらないかなという感じなのですが、それだけ厳しく見られているということなのでしょう。通常は数%程度の合格率しかありません。

練士と六段はともに五段を認許されてから1年経てば受審資格が生じます。つまりどちらも受けられるはずなのですが、現在は練士を受けてから六段が通常ルートです。しかし、たまに練士を経ずに六段を受審される方もいらっしゃいます。

かなり以前は、錬士と六段はほぼ同時開催で両方を同時に受けるのが普通だった時期があったと聞いています。そうなると練士だけ通ったとか六段だけと合格したとか3種類の合格パターンがあったのですが、現在は六段だけという人はほとんどいません。

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弓道の教士審査の内容と合格率

教士の審査も形式的には同じ形態になります。一次審査が審査方式で一手です。二次審査が錬士は持的射礼ですが教士の場合は一つ的射礼となることぐらいです。

一次審査通過者には面接があるところは同じです。学科はなくて、二次審査が合格した人は候補ということになり、二週間以内に課題提出が求められます。

新型コロナの発生以前は教士も錬士と同じように、その年の一次審査通過者に対して、まとめて中央道場で二次審査だけを実施していましたが、新型コロナ対応ということで、それぞれ次回の審査に加わるという形になりました。このほうが落ち着いてできるのでよろしいかと思われます。

やはり合格率は数%を切る段階ですので、なかなか厳しいものがあります。

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七段審査、八段審査

この段階になってくると内容の解説することが困難になってきます。審査の形式は同じです。一次審査が一手の行射。二次審査は一つ的射礼。二次審査通過者は課題の論文を提出して選考されます。

ちなみに、審査があるのはここまでです。

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覗いてみたい弓道称号者からの審査のまとめ

中央審査の様子を説明してきました。八段からはないのかと言いますと、審査という形はここまでです。本当はその後、範士、九段、十段がありますが、これらは推薦によるものですから、貢献度などが評価されるのでしょう。

八段となっても範士に推薦されるのは数年かかるようですので、なかなか道は遠いようです。その他、若干ですが、講習で錬士、教士を授与される制度とか推薦で授与される制度がありますが、それなりの貢献度が評価されるのだと思われます。

何れにしろ、先を見れば長い道のりですが、それなりに展望をもってチャレンジするのもよろしいかと思います。

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